【2026年版】ひかりクラウドPBXの料金とデメリット|まるらくオフィス対応版は終了・光クロスでは使えない条件とNTT東西の最新プラン
この記事では、NTT東日本・西日本が提供する「ひかりクラウドPBX」について、2026年9月時点の公式料金と仕様を確認したうえで、どんな会社に向いていて、どんな会社には向かないのかを整理します。
結論を先にお伝えすると、判断が分かれるのは「機能の多さ」ではなく「いま契約している光回線と光電話が条件に合うかどうか」です。
以下、公式サイトで確認できる2026年9月時点の情報をもとに、料金・できること・つまずきやすい点の順に見ていきます。
なお料金は改定されることがあるため、実際に申し込む前には必ず提供元の最新情報をご確認ください。
2022年当時と2026年で、何が変わった?
結論から言うと、サービスの基本的な仕組みは変わっていませんが、契約できるメニューと周辺の条件が変わりました。
とくに「まるらくオフィス対応版の終了」と「フレッツ 光クロスでの提供不可」は、数年前の解説記事には載っていない内容です。
ネット上にはサービス開始当初の情報がそのまま残っていることが多いので、古い記事を読んで見積りのイメージを作ってしまうと、実際の提案と食い違います。ここでは主な変更点を先に一覧にしておきます。
| 項目 | 以前よく書かれていた内容 | 2026年9月時点の公式情報 |
|---|---|---|
| まるらくオフィス対応版 | まるらくオフィスとセットで契約する形もある | 2024年6月30日で提供終了 |
| 対応する光回線 | フレッツ光であれば使える | フレッツ 光クロスでは提供不可(光ネクストが必要) |
| 必要な光電話 | ひかり電話オフィスA(エース)が必須 | オフィスA またはオフィスタイプのいずれか |
| パソコンでの通話 | PCソフトフォンは使えない | パソコン用アプリが提供されている |
| 閉域接続 | 選択肢なし | ダイレクト for ひかりクラウドPBX(2024年9月提供開始) |
| 料金の表記 | 税別で書かれていることが多い | 公式サイトはすべて税込表示 |
それぞれ本文のなかで詳しく見ていきます。まずは、サービスそのものの前提を確認しておきましょう。
クラウドPBXとは
そもそもクラウドPBXとは、クラウドサーバーに電話番号を紐づけて、スマートフォンやPCで、場所を問わず会社の代表番号の発着信ができるサービスです。テレワーク時にも最適ですし、クラウド活用が進む中、旧来のビジネスホンからの移行をする企業が多いです。
クラウドPBXの詳細については以下の記事で詳しく解説しています↓
NTT東日本、西日本が運営するクラウドPBXが、ひかりクラウドpbx

クラウドPBXは、いくつもの企業が提供しているサービスですが、その中でもNTT東日本、西日本が提供するサービスが、「ひかりクラウドPBX」です。
ひかりクラウドPBXは、NTTが提供するサービスということもあり、初めてクラウドPBXを導入する企業の場合、ブランドの安心感があり、よく検討される商品です。
ただ、一般的なクラウドPBXとは違う特徴があるサービスですので、以下ご紹介したいと思います。
ひかりクラウドPBXの特徴
ひかりクラウドPBXはフレッツ光(光回線)が必要
クラウドPBXには、光ファイバーがなんでも関係ないフルクラウド型のサービスがありますが、ひかりクラウドPBXはそうではありません。必ず、NTTの光ファイバー、フレッツ光の契約が必要となります。
そのため、例えばレンタルオフィスで、自社で光ファイバーを引き込めない物件、マンションで光ファイバーはCATVしかダメな物件などでは、ひかりクラウドPBXを使うことはできません。
ひかりクラウドPBXの電話回線は、光電話
ひかりクラウドPBXには、ひかり電話オフィスエースが必要です。家庭用光電話、光電話オフィスタイプでは利用できません。
ひかりクラウドPBXのメリット
ひかりクラウドPBXでは、既存のビジネスフォンをGWという機械をレンタルして、設置することで利用が可能になります。そのため、ビジネスフォンのリースをしたばかりで、その電話機を使いたい企業には向いているサービスです。
ひかりクラウドPBXのデメリット
フレッツ光(光回線)が引けない物件では利用できない
さきほどもご説明しましたが、光ファイバー、NTTフレッツ光が必須のサービスとなります。そのため、NTTのフレッツ光が引き込めない物件では利用ができません。
光電話オフィスタイプ、家庭用の光電話では利用できない
光電話オフィスタイプや光電話では、ひかりクラウドPBXの利用ができません。そのため、例えば2~3人の企業だと、最適な光電話よりも、ひかり電話オフィスエースを使うことになり、電話回線部分の料金が高くなってしまいます。
特に影響するのは同時通話数の部分です。
以下、比較表を御覧ください。
| プラン | 家庭用光電話 | 光電話オフィスタイプ | 光電話オフィスエース |
| 基本料、ch数 | 500円(1ch) | 1300円(3ch) | 1100円(1ch) |
| 1chあたりの追加ch料金 | 200円 | 400円 | 1000円 |
| 同時通話数上限 | 2ch | 8ch | 300ch |
上記の表を見てもわかるとおり、同時通話数8ch以上、つまり人数でいうと、20名以上くらいの企業に最適なのが、ひかり電話オフィスエースプランになります。
ひかりクラウドPBXを使うために、10名で光電話オフィスエースを使うのは、ちょっと割高になってしまうところがります。
【2026年版】ひかり電話オフィスタイプとオフィスA(エース)はどちらが安い?
結論を先に言うと、同時通話が8チャネルまでで足りる会社は、ひかり電話オフィスタイプのほうが安く収まります。
理由は基本料に含まれるチャネル数と、チャネルを1本増やすときの単価が違うからです。
ひかり電話オフィスタイプは基本料の時点で3チャネルが含まれているのに対し、オフィスA(エース)は基本料に含まれるのが1チャネルだけで、2本目以降を足すときの単価も2倍以上になります。
ここを知らずにオフィスA(エース)で見積りを作ると、同じ使い方なのに毎月2,000円近く高い契約になることがあります。
| 項目 | ひかり電話オフィスタイプ | ひかり電話オフィスA(エース) |
|---|---|---|
| 基本料金 | 1,430円(3チャネル・1番号) | 1,210円(1チャネル・1番号) |
| チャネルを1本追加 | 440円/チャネル | 1,100円/チャネル |
| 番号を1つ追加 | 110円/番号 | 110円/番号 |
| 同時通話の上限 | 最大8チャネル | 最大300チャネル(299チャネルまで追加可) |
| 3チャネル構成の月額 | 1,430円 | 1,210円+1,100円×2=3,410円 |
| 8チャネル構成の月額 | 1,430円+440円×5=3,630円 | 1,210円+1,100円×7=8,910円 |
※いずれもNTT東日本の公式料金ページに掲載されている2026年9月時点の金額(税込)です。このほかに1電話番号ごとに電話ユニバーサルサービス料と電話リレーサービス料がかかります。
10名単位での利用
ひかりクラウドPBXでは、アカウント数が10名単位となります。そのため、1人、2人での利用でも10名分の料金が必要となり、10名を超えて11名で利用する場合は、20名分の料金が必要となります。
30名以上では、1名単位で追加が可能ですが、30名未満の企業では、不必要なアカウント分も支払う必要があるため、ちょっと使いづらいところがあります。
ひかりクラウドpbxの料金
ひかりクラウドPBXでは、まるらくオフィスというNTTの総合ITサポートサービスを契約するかどうかで、料金が異なります。
まるらくオフィスありの場合

まるらくオフィスとは、NTTが提供するITサポートサービスで、ルーターは、オフィスではなく、NTT網に設置されており、セキュリティの強化、24時間監視、VPN通信が行えるようになるサービスです。
まるらくオフィスは月10,000円(税別)が必要となります。
つまり、ひかりクラウドPBX料金+まるらくオフィス10,000円+光電話オフィスエース料金がかかります。
例えば、10名で、1番号3ch、スマートフォンで利用する場合、
ひかりクラウドPBX16,500円 + まるらくオフィス10,000円 + 光電話オフィスエース3,100円 = 月額29,600円(税別) になります。
まるらくオフィスなしの場合

まるらくオフィスがない場合は、上記の料金表となります。
例えば、10名で、1番号3ch、スマートフォンで利用する場合、
ひかりクラウドPBX11,000円 + 光電話オフィスエース3,100円 = 月額14,100円(税別) になります。
2026年9月時点の公式料金はいくら?
結論として、ひかりクラウドPBX単体の月額は10IDパックで11,000円(税込)からです。
ただしこれは「ひかりクラウドPBXの利用料」だけの金額で、実際にはフレッツ 光ネクスト、プロバイダ(固定IP)、ひかり電話の月額が上乗せされます。
見積りを見比べるときは、どこまでが含まれた金額なのかを必ず確認してください。ここではNTT東日本の公式料金ページに掲載されている数字を、そのまま整理しておきます。
月額利用料(ID利用料)
| 項目 | 10IDパック(全体チャネル10チャネル含む) | 20IDパック(全体チャネル20チャネル含む) | 30IDパック(全体チャネル20チャネル含む) | 追加ID利用料(31ID〜999IDまで) |
|---|---|---|---|---|
| 単位 | 1契約ごと | 1契約ごと | 1契約ごと | 1IDごと |
| 月額利用料(税込) | 11,000円 | 20,900円 | 27,500円 | 660円 |
オプション(月額)
| 区分 | 単位 | 月額利用料(税込) |
|---|---|---|
| 全体チャネル追加利用料 | 10チャネルごと | 5,500円 |
| VoIP-GWチャネル追加利用料 | 1チャネルごと | 550円 |
| レンタルIP電話機 | 1装置ごと | 935円 |
| LAN給電装置(1ポート用) | 1装置ごと | 220円 |
| LAN給電装置(8ポート用) | 1装置ごと | 1,650円 |
初期費用
初期費用でいちばん大きいのは、外線を使うために必要な外線ゲートウェイの購入費121,000円です。
月額だけを見て比較していると、ここで見積り総額が大きく変わります。
| 区分 | 単位 | 初期費用(税込) |
|---|---|---|
| 新設工事費(お客さま設定代行あり) | 1工事ごと | 16,500円 |
| 新設工事費(設定代行なし) | 1工事ごと | 14,300円 |
| 基本工事費(訪問あり・NTT東日本のHPから申込) | 1工事ごと | 8,250円 |
| 基本工事費(訪問あり・上記以外から申込) | 1工事ごと | 9,350円 |
| 外線GW購入費 | 1装置ごと | 121,000円 |
| 外線GW設置工事費 | 1装置ごと | 22,000円 |
| レンタルIP電話機 新設工事費 | 1装置ごと | 6,600円 |
NTT東日本 公式「ひかりクラウドPBX 料金」で最新の金額を確認する ➡
10名・30名だと毎月いくらになる?
結論として、10名でひかりクラウドPBXを使う場合の電話まわりの月額は、おおむね12,000円台からになります。ここに回線とプロバイダの費用が乗ります。
「1人あたりいくら」という感覚で他社のクラウドPBXと比べると数字が合わないので、下の表のようにひかりクラウドPBXの利用料と、ひかり電話の料金を分けて足し上げるのが正確です。
なお、ひかり電話は前の章で見たとおりオフィスタイプでも契約できるため、ここでは安く収まるほうの構成で試算しています。
| 構成 | ひかりクラウドPBX | ひかり電話 | 電話まわりの月額(税込) |
|---|---|---|---|
| 10名・外線3チャネル (オフィスタイプ) |
10IDパック 11,000円 | 1,430円 | 約12,430円 |
| 10名・外線3チャネル (オフィスA) |
10IDパック 11,000円 | 3,410円 | 約14,410円 |
| 30名・外線8チャネル (オフィスタイプ) |
30IDパック 27,500円 | 3,630円 | 約31,130円 |
| 30名・外線8チャネル (オフィスA) |
30IDパック 27,500円 | 8,910円 | 約36,410円 |
| 50名・外線10チャネル (オフィスA) |
30IDパック+20ID 27,500円+13,200円 |
1,210円+1,100円×9 =11,110円 |
約51,810円 |
※上記はいずれも2026年9月時点の公式料金をもとにした概算で、フレッツ 光ネクストの月額、プロバイダ料金(固定IP)、通話料、IP電話機のレンタル料、電話ユニバーサルサービス料などは含んでいません。
実際のお見積りは構成によって変わりますので、目安としてご覧ください。
また、IDパックに含まれる「全体チャネル」(内線と外線の同時接続数の合計)を超える場合は、10チャネルごとに5,500円の追加が必要です。
外線を使うには何が必要?外線ゲートウェイと固定IP
結論として、ひかりクラウドPBXで外線(会社の電話番号での発着信)を使うには、外線ゲートウェイ装置の購入と、プロバイダの固定IPアドレス契約が必要です。
内線だけなら不要ですが、実際に会社の電話として使うなら外線は必須ですから、事実上どちらも必要と考えてください。
この2つは公式サイトのサービス詳細ページにはっきり書かれているのですが、比較記事では省かれていることが多く、見積りを見て初めて知るケースが少なくありません。
| 必要なもの | 具体的にどういうことか | 費用の目安(税込) |
|---|---|---|
| 外線ゲートウェイ装置 | 購入が必要(レンタルではない) | 購入費121,000円+設置工事費22,000円 |
| プロバイダの固定IPアドレス | 外線利用時に別途契約が必要 | プロバイダにより異なる |
| フレッツ 光ネクスト | ひかりクラウドPBXサーバへの接続に必要 | 回線の契約内容による |
| ひかり電話オフィスA または オフィスタイプ | 外線利用に必要 | 1,430円〜(前述) |
フレッツ 光クロス(10ギガ)では使えないのはなぜ?
結論として、ひかりクラウドPBXはフレッツ 光クロスでは提供されません。
NTT東日本の公式サイトには「ひかりクラウドPBXは『フレッツ 光クロス』では提供できません。」とはっきり書かれています。必要なのはフレッツ 光ネクストです。
これは中小企業の実務で意外に大きな問題になります。
というのも、回線の増速(10ギガ化)と電話のクラウド化は、どちらも「オフィスのIT環境を新しくしよう」という同じタイミングで検討されることが多いからです。
| やりたいこと | ひかりクラウドPBXとの相性 | どう考えるか |
|---|---|---|
| 10ギガ(光クロス)に増速したい | 同時には選べない | 電話は他社のクラウドPBXにするか、増速を見送るかの二択 |
| 光ネクストのまま電話をクラウド化したい | ○ 問題なし | そのまま検討できる |
| ギガファミリー/ギガマンション・スマートタイプを使っている | △ 外線GWが使えない | 外線が必要なら回線プランの変更を相談 |
| 将来10ギガにする可能性がある | 要注意 | 電話を先に他社へ寄せておくほうが身動きが取りやすい |
できない機能がある
ひかりクラウドPBXは、一般的なクラウドPBXと異なり、できない機能がいくつかあります。
| クラウドPBXでよく使われる機能 | ひかりクラウドPBXでできるか? |
| 通話録音 | × |
| 段階着信 | 〇 |
| 時間外アナウンス | × |
| 留守番電話 | 〇 |
| 外線転送 | 〇 |
| IVR | × |
| CRM連携 | × |
| コールレポート | × |
| PCソフトフォンでの通話 | × |
時間外アナウンスができない、通話録音ができない、PCソフトフォンも通話ができないということで、ひかりクラウドPBXは、通常の電話が使えればいいという企業様に向いているサービスと言えるでしょう。
公式が示す提供機能の一覧は?
結論として、ひかりクラウドPBXが公式に提供している機能は「電話としての基本機能」に絞られています。
サービス詳細ページに掲載されている提供機能は以下のとおりです。ここに載っていない機能は、オプションでも提供されていないと考えるのが確実です。
「あとから足せるだろう」と思って契約すると、必要な機能が使えないまま数年の契約期間を過ごすことになりかねません。
| 区分 | 提供機能 | 具体的にどういうことか |
|---|---|---|
| 収容条件 | 内線(ID)数 | 最大999内線(ID) |
| 収容条件 | チャネル数 | 最大200チャネル(内線・外線合計の同時接続数) |
| 収容条件 | VoIP-GW台数 | 最大100台 |
| 内線基本機能 | 内線通話 | 同一契約者グループ内の内線通話 |
| PBX機能 | グループ着信 | 順次代表着信、一斉代表着信、コールピックアップ、パーク保留、シングルナンバーリーチ |
| PBX機能 | 転送 | 保留転送、ブラインド転送、無応答転送、話中転送、無条件転送、圏外転送 |
| PBX機能 | 留守番電話 | 留守番メッセージお預かり |
| PBX機能 | 発信規制 | 特定番号への発信規制 |
| PBX機能 | マルチライン | 着信鳴りわけ、発信番号選択 |
見ていただくと分かるとおり、「取り次ぐ」「転送する」「グループで受ける」といった電話機としての機能は一通りそろっています。
逆に、通話内容を記録したり、顧客情報と結びつけたり、入電の傾向を分析したりといった「電話を営業や顧客対応に活かす」側の機能は含まれていません。
自社が電話に求めているのがどちらなのかで、評価が大きく変わります。
NTT東日本 公式「ひかりクラウドPBX サービス詳細」で提供機能を確認する ➡
中身はどこのサービス?実はArcstar Smart PBXの再販
結論として、ひかりクラウドPBXは、NTTドコモビジネス社が提供する「Arcstar Smart PBX」の再販サービスです。
これはNTT東日本の公式「ご利用上の注意」の冒頭に、そのまま書かれています。スマートフォンやパソコンにインストールするアプリの名前も「Smart PBX」です。
この事実を知っておくと、比較検討のときに判断がしやすくなります。
本サービスは、NTTドコモビジネス社が提供する「Arcstar® Smart PBX®」の再販サービスです。
(NTT東日本「ひかりクラウドPBX ご利用上の注意」より)
つまりArcstar Smart PBXとひかりクラウドPBXは、中身としてはほぼ同じものだということです。
どちらを選ぶかは、機能の違いというより「どこと契約して、どこに問い合わせるか」の違いになります。
NTT東日本・西日本と回線からまとめて契約したいのか、NTTドコモビジネスと直接契約したいのか、あるいは代理店経由でまとめて面倒を見てもらいたいのか、という選び方です。
音質が心配なら「ダイレクト for ひかりクラウドPBX」という選択肢は?
結論として、オフィス内からの通話がインターネットを通らない「閉域接続」版が2024年9月から提供されています。
正式名称は「ひかりクラウド電話 ダイレクト for ひかりクラウドPBX」です。クラウドPBXでいちばん心配されるのが通話品質ですから、これは検討する価値のある選択肢です。
ただし、追加費用と引き換えに使えなくなる機能があるため、そこを理解したうえで判断する必要があります。
料金はいくら増える?
| 区分 | 具体的にどういうことか | 料金(税込) |
|---|---|---|
| 基本料金(1番号目) | UC接続基本利用料220円+ひかり電話オフィスA基本利用料1,210円 | 1,430円/番号 |
| 閉域接続 | 回線ごと | 4,950円/回線 |
| 2番号目以降 | UC接続追加番号ID接続料1,320円+追加番号利用料110円 | 1,430円/番号 |
| 初期費用 | 基本工事費2,200円+閉域接続工事費1,100円+ネットワーク工事費2,200円 | 5,500円〜 |
| 設定代行費(任意) | 接続先ツールと電話番号の紐づけ(10番号まで) | 22,000円 |
※このほかにひかりクラウドPBX本体のID利用料が別途必要です。
公式に「ひかりクラウド電話 ダイレクト for ひかりクラウドPBXの利用には、ひかりクラウドPBXの機能を有するIDのご契約が必要です」と明記されています。
また、PPPoEマルチセッション機能などを備えたルーターが必要になります。
⚠️ 閉域接続にすると使えなくなる機能がある
ここがいちばん重要な点です。ダイレクトを契約すると、ひかり電話オフィスA(エース)側の一部機能が使えなくなります。公式に明記されている制限は次のとおりです。
| 制限される内容 | 具体的に何ができなくなるか |
|---|---|
| 緊急通報 | ひかり電話オフィスAを使って110/119/118に接続できません(携帯電話番号などから発信する必要あり) |
| 通信機能 | 「テレビ電話」「高音質電話」「データコネクト」が利用できない |
| 付随サービス | 「ナンバー・リクエスト」が利用できない |
| 付加サービス | 申し込めるのは「追加番号」「フリーアクセス・ひかりワイド(基本機能)」「特定番号通知機能」のみ |
受付システム(タッチ受付)とつなげられる?
結論として、受付用のタブレットから内線を呼び出す形で連携できます。
ただしこれはひかりクラウドPBXの公式オプションではなく、受付システム側がひかりクラウドPBXの内線番号を呼び出す仕組みです。
「ひかりクラウドPBX タッチ受付」「ひかりクラウドPBX 受付システム」と検索される方が一定数いらっしゃるので、整理しておきます。
仕組みはシンプルで、エントランスに置いたタブレットで来訪者が担当者を選んでタッチすると、その担当者の内線が鳴るというものです。
スマートフォンを内線化していれば、担当者は自席にいなくても受付からの呼び出しを受けられます。内線番号は来訪者の画面に表示されないため、社員の連絡先が外部に見えてしまう心配もありません。
取り次ぎのために受付に人を置く必要がなくなるので、少人数の会社ほど効果が分かりやすい仕組みです。
導入前に確認したい落とし穴は?
結論として、ひかりクラウドPBXでつまずくのは機能の不足より「契約条件の見落とし」です。
当社ではこれまで多くの中小企業のクラウドPBX選定をお手伝いしてきましたが、導入後に「聞いていなかった」となりやすいのは、だいたい次のような点です。
どれも公式サイトに書かれていることばかりですが、細かい注意書きのなかに埋もれているため見落とされがちです。契約前にこの表を見ながら販売店や担当者に確認してみてください。
| 落とし穴 | 何が起きるか | 事前に確認すること |
|---|---|---|
| 回線が光クロス | そもそも契約できない | いま使っている回線が光ネクストかどうか |
| 外線GWの購入費 | 初期費用が121,000円上振れする | 見積書に外線GW購入費と設置工事費が入っているか |
| 固定IPの契約漏れ | 申し込んだのに外線が使えない | プロバイダの契約に固定IPが含まれているか |
| IDパックの段差 | 11人目で月9,900円上がる | 1年以内の採用予定人数 |
| IP電話機の指定 | 手持ちの電話機が使えない | NTTから購入・レンタルする機種で問題ないか |
| LAN給電装置が必須 | ACアダプタでは給電できない | IP電話機を使うならLAN給電装置もセットで見積りに入っているか |
| 緊急通報の扱い | スマホからの110/119が携帯発信へ迂回する | 緊急時の連絡手順を社内でどう決めるか |
| 請求の単位 | 部門別の内訳が出ない | 通信費を部署ごとに按分しているか |
他社のクラウドPBXとはどう選び分ける?
結論として、「いまのビジネスフォンをそのまま活かしたい会社」と「回線ごとNTTにまとめたい会社」にはひかりクラウドPBXが向き、「少人数」「通話録音やCRM連携が必要」「10ギガにしたい」会社には他社のほうが合います。
当社では現在7社のクラウドPBXの代理店を行っており、実際のご相談では次のような基準でご案内しています。
どれが優れているという話ではなく、会社の条件によって答えが変わるという点をお伝えしたいと思います。
| 自社の状況 | ひかりクラウドPBXとの相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 社員30〜100名で電話の使い方はシンプル | ◎ 向いている | IDパックの単価が下がる帯で、必要な機能もそろっている |
| 既存のビジネスフォンを残したい | ◎ 向いている | VoIP-GWで併用でき、段階的に移行できる |
| 回線・電話・機器をNTTでまとめたい | ○ 向いている | 障害時の窓口が分かれない |
| 社員3〜9名 | △ 割高になりやすい | 10名分の料金がかかる |
| 通話録音が必要(クレーム対応・士業など) | × 向かない | 通話録音機能が提供されていない |
| CRMと連携して着信時に顧客情報を出したい | × 向かない | CRM連携が提供されていない |
| IVR(自動音声応答)や時間外アナウンスが必要 | × 向かない | いずれも提供機能一覧に含まれていない |
| 回線を10ギガ(光クロス)にしたい | × 選べない | フレッツ 光クロスでは提供不可 |
表の下4行に当てはまる場合は、ひかりクラウドPBXで無理に進めるより、最初から他社のクラウドPBXを含めて比べたほうが、結果的に早くて安く収まります。
とくに通話録音は、あとから足せない機能です。
「いまは要らないが、クレーム対応で必要になるかもしれない」という会社は、契約してから気づくと乗り換えるしかなくなるので、最初の段階で検討に入れておくことをおすすめします。
クラウドPBX7社を料金・機能で一括比較した記事はこちら ➡
ひかりクラウドPBXの導入に補助金は使える?
結論として、クラウドPBXは登録されたITツールであれば補助金の対象になりうる一方、回線の基本料や通話料は対象になりません。
「電話代が安くなるなら補助金も使いたい」というご相談はよくいただくのですが、補助対象になるのはソフトウェアやクラウドサービスの利用料であって、通信費そのものではない、という整理になります。
また、制度の要件は年度ごとに変わるため、申請を考えている場合は必ず公募要領で最新の条件を確認してください。
| 制度 | クラウドPBXでの使いやすさ | 注意点 |
|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金 | △ 登録ITツールなら対象になりうる | 回線基本料・通話料・工事費は対象外になりやすい |
| 中小企業省力化投資補助金 | × 要件を満たしにくい | 単価50万円以上の設備投資が必須 |
| 自治体の補助金 | ○ 地域により対象になることがある | 所在地の自治体で要件を確認 |
| 共通の注意点 | — | 交付決定前に発注すると対象外 |
今日からできる3ステップは?
結論として、見積りを取る前に自社で数えておくべき数字が3つあります。
この3つが決まっていないまま複数社に相見積りを依頼すると、各社が違う前提で見積もるため、そもそも比較が成立しません。
逆にこの3つさえあれば、どこに頼んでも同じ土俵の金額が出てきます。いずれも費用はかからず、合計1時間ほどで終わります。
| やること | 所要時間 | 費用 | |
|---|---|---|---|
| STEP1 | いま契約している光回線の種類を確認する(光ネクストか光クロスか) | 10分 | 0円 |
| STEP2 | いちばん電話が集中する時間帯に、同時に何本鳴っているかを数える | 30分 | 0円 |
| STEP3 | 電話を使う人数と、1年以内の採用予定人数を書き出す | 20分 | 0円 |
ひかりクラウドPBXは何で評価する?
知名度でなく、自社の電話要件を満たすかで評価することが重要です。観点は次のとおりです。
| 確認する項目 | どこを見るか |
|---|---|
| 機能適合 | スマホ内線・着信振り分け・拠点横断など必要機能を満たすか |
| 回線要件 | 通話品質を支える回線・ネットワーク条件を満たせるか |
| 番号 | 使用中番号の引き継ぎ可否・条件、利用できる番号の種類 |
| 総額 | 初期+月額+通話料+端末を含む総額が現状と見合うか |
ポイントは、機能一覧でなく『自社の通話実態(拠点・人数・通話量・必要番号)への充足度』で評価する点です。通話品質はネット回線に依存し、設計を欠くと音質トラブルになります。
なお料金は地域・改定で変わるため、必ず提供元の公式情報で最新を確認することが前提です。
要件起点で評価することが出発点になります。
なお最終的には、評判や機能数でなく自社の現状と業務に優先順位を付け、無理なく続けられる体制に落とし込むことが、投資を成果へ結びつける近道になります。
中小企業はどう判断すべきか?
導入是非は、要件定義と総額比較・検証で判断することが重要です。押さえる進め方は次のとおりです。
| 進める順番 | やること |
|---|---|
| 要件定義 | 拠点・人数・通話量・必要番号・着信フロー・必要機能を洗い出す |
| 回線確認 | 通話品質を保てる回線・LAN条件を自社環境が満たすか確認する |
| 総額比較 | 現状費用と、初期+月額+通話料+端末の総額を同条件で比較する |
| 検証導入 | 一部部門で試し、音質・運用・端末を本番前に確認する |
最大のつまずきは、知名度や月額で決め、回線・番号・運用を詰めず移行して混乱することです。当社は中小企業のクラウドPBX選定を、要件定義から比較・検証導入まで伴走支援しています。
要件と公式の最新条件を起点に総額で判断することが、失敗しない要点になります。
なお、導入後にいちばん効くのは設定そのものよりも運用ルールです。
誰がWeb設定変更サイトを触るのか、内線番号の割り当てを誰が管理するのかを最初に1人か2人に決めておくと、担当者が異動しても電話が止まらない体制になります。
ひかりクラウドPBX評価チェック

ひかりクラウドPBXの評価とは、NTT東西が提供するクラウド型電話サービスひかりクラウドPBXの評価のことで、知名度でなく自社の電話要件を満たすかで評価することが重要です。
スマホ内線・着信振り分け・拠点横断など必要機能を満たすか、通話品質を支える回線・ネットワーク条件、使用中番号の引き継ぎ可否・条件や利用番号の種類、初期+月額+通話料+端末を含む総額が現状と見合うかが観点で、
機能一覧でなく拠点・人数・通話量・必要番号という通話実態への充足度で評価します。
通話品質はネット回線に依存し設計を欠くと音質トラブルになり、料金は地域・改定で変わるため提供元の公式情報で最新を確認します。
拠点・人数・通話量・番号・着信フロー・機能の要件定義、回線・LAN条件の充足確認、現状と総額の同条件比較、一部部門での検証導入が要点で、知名度や月額で決め混乱する失敗を避け、要件と公式条件を起点に総額で判断することが要点となります。
この記事のよくある質問(FAQ)
本記事に関して、よく寄せられる質問をまとめました。
Q. ひかりクラウドPBXとは?
A. NTT東日本・西日本が提供するクラウド型の電話サービスで、中身はNTTドコモビジネス社の「Arcstar Smart PBX」の再販です。アプリを入れたスマホやパソコンを内線として使え、主装置なしで代表番号の発着信ができます。
利用にはフレッツ 光ネクストとひかり電話の契約が必要です。
Q. メリットは何ですか?
A. 主装置が不要になるため、故障や更改のたびに数十万円をかける必要がなくなります。席替えや拠点追加も工事なしで設定変更だけで済み、外出先や在宅からも会社の番号で発着信できます。
既存のビジネスフォンをVoIP-GWで併用できるので、段階的に移行できる点も中小企業には使いやすいところです。
Q. デメリットや注意点は?
A. 最大の注意点は、通話録音・IVR・時間外アナウンス・CRM連携が提供されていないことです。あとから足せないため、これらが必要な会社は他社を検討してください。また10ID単位の契約なので少人数だと割高になり、フレッツ 光クロスでは契約そのものができません。
Q. 最新の料金はどう確認しますか?
A. 2026年9月時点の公式料金は10IDパックで月11,000円(税込)からです。ただしこれに加えてフレッツ 光ネクスト、プロバイダの固定IP、ひかり電話の月額がかかり、初期費用には外線ゲートウェイの購入費121,000円が含まれます。
月額だけでなく初期費用を含めた総額で比べてください。
関連サービス
コワークストレージ|中小企業向け国産クラウドストレージ(NTT東日本)
アーデントでは本サービスの導入支援・お見積りに対応しています。詳細は商品ページをご覧ください。
まとめ
NTT東西の光クラウドPBXは、NTTのフレッツ光、光ファイバーと光電話オフィスエースとセットで契約するサービスでした。そのため、利用する物件で、NTTの光ファイバーが契約できるかどうかの確認が必要となります。
また、10名単位のサービスで、少人数企業の場合は、料金が高くなってしまうケースがあるので、注意が必要でしょう。
逆に、30名以上の企業で、既存のビジネスフォンを生かしたい場合には、向いているサービスだと思います。
弊社では現在7社のクラウドPBXサービスの代理店を行っておりまして、料金や評判、機能、音質などから最適なサービスをご提案可能です。
また、クラウドPBXは社内のネットワーク環境によっては、音質が劣化してしまいますが、私たちは、音質を高めるために光ファイバーや携帯についてもトータルでアドバイスさせて頂きます。
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株式会社アーデント 代表取締役。2006年にオフィス専門不動産会社アーデントを創業。その後、オフィス賃貸仲介、ワークプレイス作りに10年以上携わり、合計500社以上のオフィス移転をサポート。2018年よりクラウドPBXを中心にネットワーク、通信分野を専門に400社以上の電話、ネット環境づくりをサポート。2022年より100以上のクラウドサービスの販売を開始。
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