クラウドPBXとは?メリット、デメリット徹底まとめ解説!

株式会社アーデント 代表取締役。2006年にオフィス専門不動産会社アーデントを創業。その後、オフィス賃貸仲介、ワークプレイス作りに10年以上携わり、合計500社以上のオフィス移転をサポートしてきた実績あり。2018年よりクラウドPBXを中心にネットワーク、通信分野を専門に250社以上の電話、ネット環境づくりをサポート。
クラウドPBX・クラウド電話とは
クラウドPBX(cloud pbx)・クラウド電話とは、今まで装置をオフィスに設置して提供していたビジネスフォンの機能をクラウド上のサーバーが提供する仕組みのサービスのことを言います。
つまりオフィス内にPBXという機械を置く必要がないビジネスフォンのクラウド型サービスです。
仕組みとしては、クラウド上にPBX(主装置)があるクラウド型のビジネスフォン、クラウド化したビジネスホンだと思ってください。
それによって、離れた場所でも内線で電話をつないだりと、たくさんのメリットを受けることができ、今通常のビジネスホンよりも市場シェアが伸びてきています。
そもそもPBXって何?
PBXとは、オフィス内にビジネスフォンを設置するときに導入する機械のことで、主装置とも言います。
ビジネスフォンが、転送保留をしたり、留守番電話機能を持たせたり、複数の電話回線をまとめて利用したりするときに必要となり、基本的にビジネスホンを使う場合にはPBXは必須です。
クラウドPBXのメリット
1.ビジネスホンを買う必要がない。スマホアプリかPCソフトフォンが電話機に!
ビジネスホンを買う場合、導入時に数十万円かかりますよね。さらにオフィス移転のたびに移設工事費用が数万円。
社員が増えるたびに、追加購入と工事費用が数万円。これらの費用が全部なくなります。
オフィス移転でも、ビジネスホンと比較すると、コストは基本的にかかりません。社員が増えても、クラウドPBX・クラウド電話用のスマホアプリを携帯に導入するだけ!非常にフレキシブル。
社内の会議室に電話機を置く必要もなくなりますし、フリーアドレス制にもばっちり。
また、社内での席替えもしやすくなります。PCもしくはスマホを持っていけば、席替え完了!
ビジネスホンの導入をしているなら、ぜひこちらの記事がおすすめ!



2.社外でも、クラウド電話なら代表電話で通話ができる
・営業が外出中に外から代表電話をかけたい。
・在宅ワーカーが在宅で仕事をしていることを知られたくないので、外から代表電話番号で電話を掛けたい。
・電話営業を外注している。
などのケースで有効!
スマホであれば、社外から、代表電話番号で発信が可能です。もちろん着信もできます。
また、BtoCビジネスだと、反響に対して、営業が外から携帯電話でかけなおすと、知らない携帯番号だからと、電話してもお客様が出ないケースがありますが、クラウドPBXでは、外から、すぐに代表番号で発信ができるので、つながりやすさが上がります!
BtoBでも、通常のビジネスホンや電話機では、担当が外出中にかかってきた電話は、伝言を受けて、折り返しになると思います。
担当者が外から電話をかけても、時間が数分ずれるだけで、お客様が外出してしまったり、つながらなくなることありますよね。
クラウドPBX・クラウド電話では、外出中の担当者にそのまま、内線転送が無料で行えます。お客様には、担当が社内にいるかのように、そのまま電話をつなげられますので、お客様の満足度も上がりますし、担当も折り返したのにつながらないということで手間を減らすことができます。
また、違う支店がある場合。例えば、大阪支店が全員外出中に、東京からあたかも大阪支店に人がいるかのように、発信することも可能です。なお、これは海外でも同じように使えます。韓国出張中に東京の取引先に市内通話で電話をかけるということも可能に!
3.今の番号変えずにそのまま移行できる
NTTの固定電話で発番した番号(一番最初にNTTの固定電話でとった番号)とNTTの光電話でとった番号であれば、そのままナンバーポータビリティで番号を引き継ぎクラウドPBXで使う事ができます。
※ソフトバンクや、KDDI、各種CATV会社等で発番した特殊な電話番号はできません。
専門家がまとめたクラウドPBXを比較する上で大事なポイントはこちら↓↓
4.FAXをクラウド上で管理可能
届いたFAXをクラウド上で、管理して、必要ないものはそのまま印刷せずに破棄したり、外出中でも、届いたFAXはメールに転送されるので、外でFAXを確認することも可能です。
また、スマホのメールから、特定のメールアドレスにメールを送ることで、外からFAX送信もできるようになります!
5.プライベート携帯を会社の電話にして、大幅コスト削減に
クラウドPBX(cloudpbx)・クラウド電話のアプリをプライベート携帯にインストールすることで、会社の電話になります。
以下法人携帯との比較例です。
法人携帯 | クラウドPBX | |
月額料金 | 1人5000円前後 | 1人1200円程度 |
法人携帯の導入をまだしていない企業様でも、テレワーク等で外で電話をとってもらいたいときに、クラウドPBXなら、コストを抑えつつ、通話料も会社負担にできるので、スタッフさんの満足度アップにつながります。
6.細かいコールルーティングが可能
クラウドPBX・クラウド電話なら、「最初に総務部を鳴らして、その後誰も取れない場合に、全員鳴らす」とか、
「最初に、東京支社を鳴らし、誰も出れない場合に、大阪本社の番号を鳴らす」、「最初に全員の電話を鳴らし、誰も出れない場合に、電話秘書を鳴らす」などの細かいルールが設定可能ですし、転送費用も無料です。
また、良くかかっている営業の電話番号をブロックしたりして、無駄な電話応対を減らすこともできます。
さらに、IVRという機能で、「〇〇にご用の方は、1を押してください」などのアナウンスを流し、お客様の用件によっての鳴らしわけも可能です。
使い方によっては、大幅に生産性を上げることができますよ!
専門家がまとめたクラウドPBXを比較する上で大事なポイントはこちら↓↓
7. 通話料も下がる
クラウドPBXなら、電話料金も、基本的にNTTの固定電話やIP電話よりもさらに下がります。
一例ですが、弊社が導入しているcloudpbxサービスのアイネオさんとNTTの比較は以下の通りです。
circle | NTT ひかり電話 | |
市内通話 | 6.18円/3分 | 8円/3分 |
県外市内通話 | 6.47円/3分 | 8円/3分 |
県外通話 | 7.77円/3分 | 8円/3分 |
携帯電話 | 12.94円/1分 | 17円前後/1分 |
アメリカへ | 7.02円/1分 | 9円/1分 |
中国へ | 7.02~18.72円/1分 | 30円/1分 |
たくさん電話をかける会社の場合、コスト削減にもなります!なお、通話課金分数を短くすることもできまして、電話営業や不動産業の物件確認など1分くらいの通話を多くする業種には大幅なコスト削減につながります。
8.オフィスを移転しても以後電話番号が変わらなくなる
通常のNTTの電話番号では、NTTの局外へオフィスを移転すると、電話番号が変わってしまいます。
しかし、クラウドPBXでは、局外へ移転しても、今の番号を持っていくことが可能です。
詳細はこちらの記事をご覧ください↓



引越の手間も減りますし、古いお客様からの反響の取り逃しを防げます。
9.共有電話帳が無料で使える
通常、取引先との電話帳を会社で用意するには、別途お金を払う必要がありますよね。クラウドPBX・クラウド電話では、それが標準でついていることが多いです。
取引先の電話を、個人の携帯で管理すると、修正がその都度全員が作業する必要がありますし、担当者の登録も、全員がしなければいけません。会社共通の電話帳なら、だれか一人が登録した内容を全員で確認できます!
こういった共有電話帳は通常有料ですが、無料でついてきます。
もちろん、登録したお客様からの電話は、相手の社名が出るようになりますので、お客様への印象アップにも!
10.内線通話は世界中どこにいても無料
よく、海外出張がある企業様で、急ぎの場合、会社の代表番号から電話をして、けっこうな通話料がかかることがあると思いますが、
クラウドPBX・クラウド電話なら、内線通話は世界中、また日本のどこにいても無料です。
音質も、先日アメリカと東京でやり取りをしましたが、日本にいるのと、変わらない音質でした!
専門家がまとめたクラウドPBXを比較する上で大事なポイントはこちら↓↓
11.先端的なイメージでかっこいい
社内のデスクをフリーアドレス制にしたりして、お客様へのイメージ作りでも、かなり先端的なイメージを与えることができます。机の上からは電話がなくなり快適に!
また、PCソフトフォンや、クラウドPBXのスマホ用アプリは常にバージョンアップしていきますので、定期的に機能が追加されたりします。
ビジネスホンでは、PBXのメンテナンスに時間とお金がかかりますが、そういったものは不要になります。
12.コールトラッキングができる
クラウドPBXでは、細かい着信履歴をシステムが記録していきます。そのため、複数の番号を取得すれば、HPには番号A,ホットペッパーには番号B、google広告には番号Cのように使い分けをすると、お客様に「何を見たんですか?」と聞かなくても、簡単にコールトラッキングが可能となります。通常だと、月額1万程度のサービスを番号代の数百円で実現可能です!
詳細はこちらから↓



13.コールセンター用のアナウンス、IVRや通話録音、モニタリングもできる
クラウドPBX・クラウド電話では、NTTの電話にない機能が多くついています。
代表的な機能が以下の4つです。
①アナウンス・・・指定した時間帯にアナウンスを流せます。(例)「本日の営業は終了致しました。明日〇時以降におかけ直し下さい・・・」
②IVR・・・電話番号をお客様に選択し、着信先を振り分ける機能です。(例)「〇〇に用件の方は、1を押してください。□□にご用件の方は、2を押してください・・・」
③通話録音・・・通話を全部自動で録音しておきます。トラブルになりそうな電話を後で聞き返すことも可能です。
④モニタリング・・・新人の電話を上司が聞くことができます。新人にだけ聞こえるようにアドバイスを送ることも可能です。
これにより20人くらいまでの小規模コールセンターを作る場合には、かなりの低コストでコールセンターを作ることができます。



14.ipad受付と連携しやすい
最近増えてきているipad受付ですが、クラウドPBXであれば、連携がしやすいです。
通常のビジネスホンに連携させるものですと、初期投資で数十万円かかりますが、クラウドPBXであれば、初期投資で、3~5万円程度で導入可能に。受付にipadがあるだけで、先端的なイメージをお客様に持ってもらえます。
また、担当者を直接呼び出しますので、事務スタッフの生産性アップにも!
15.CRM・CTIと連動できる
電話帳やセールスフォースやキントーン、サイボウズ、zoho等連携し、CRMに登録した顧客からの着信時に、そのお客様のデータがポップアップできたり、CRMの顧客データからクリックトゥコールができるなど、お客様へのサービス向上や営業スタッフの生産性向上につながります。
こちらはzoho crmと連携した事例で、着信時に電話に出る前に電話番号に紐づいた顧客データを表示しています。
詳細はこちらから↓



クラウドPBXのデメリット
会社によっては通話品質、音質が悪い。また音質が、ネット環境で左右される
いくつか試しましたが、音質の悪い会社もありました。
また、社外で電話を受けるときに、3G回線だと、通話品質が下がります。
社内のwifi環境でも、クラウドPBXサービスによっては音質が悪いものがありますので、音質のいいサービスを選ばないと、けっこう大変です。
ちなみに、光ファイバーの回線、ルーターを変えること等よっては大きく改善しますので、光ファイバーをNURO等のスピードの速い会社に変更したり、ルーターをいいものに変えるなどの対策が必要になる可能性があります。
毎月のコストがかかる
クラウドPBXサービスの問題点として、毎月コストがかかります。目安ですが、一人1000円~1300円かかってきます。
外出が多いとか、在宅さんがいるとか、何か導入のメリットが強ければいいでしょうし、ビジネスホンを買う数十万円がなくなることを考えるとお得ですが、逆に、引越はまずしない。もしくは人数も3人以下でビジネスホンを買うほどではない場合、家庭用電話機を数千円で買ってきて、IP電話にした方がコストは下がります。
FAXの連携が少し難しい
通常の複合機をFAXに接続する場合、少し複雑になります。詳細はこちらから↓



クラウドPBXに関してよくある質問と回答(FAQ)
- NTTの局外でも番号を変えずに移転先で利用でますか?
- NTTのアナログ回線、ISDN回線で発番された電話番号であれば、ポータビリティが可能で、NTTから電話会社が変わる為、NTTの局外に移転した場合でも番号を維持して利用が可能です。
ただし、以下の条件を満たしている必要があります。
①そもそも03のエリアから045のエリアに移動する場合など、局番が分かる場合はできません。同じ局番の中で移転する事
②ポータビリティ対象エリア内であること ⇒対象エリアはこちら※なお、NTT光電話で発番した番号や、NTT以外のソフトバンク等で発番した番号はポータビリティができないため、現在の電話会社に電話番号が変わると言われた場合は、変わってしまいます。この場合、同じ局内に別拠点があれば、そちらに電話番号を移設し、クラウドPBXゲートウェイを設置することで、離れた拠点で電話を受けたり、自宅で電話を受けたりすることも可能になります。
- 音質は大丈夫ですか?
- 通話の音質については、クラウドPBXサービスの問題よりも、ユーザー側のネット環境に大きく左右されてしまいます。
光ファイバーを有線でつなぐ場合などは特に心配はいらないのですが、スマホで使う場合で、かつ格安SIM等だと、かなり音質が劣化してしまいます。速度計測をして頂き、下りで40Mくらい出ていると安定して通話が可能です。
また、クラウドPBXサービス側のサーバーの品質も影響はありまして、弊社では事前に確認して、問題のないクラウドPBXサービスを提案させて頂いております。
- ポータビリティした電話番号をまたNTTに戻せますか?
- はい、可能です。ただし、現在ご利用のNTT基地局内に住所が無いと、戻す時に電話番号が変わってしまいますので、ご注意下さいませ。
- 最低利用期間はありますか?
- 弊社の場合7社取り扱っているのですが、各社で異なります。ない会社もありますし、長い会社ですと1年というところもあります。なお、こういった設定があるサービスでも、1年以上使えば、違約金は無くなります。
- スマートフォンはプライベート携帯でもいいんですか?
- はい、可能です。プライベート携帯スマホにアプリを入れて使った場合でも、通話料の請求は会社にいきます。なお、SIMなしのスマホでも、WIFI環境があれば利用も可能です。
まとめ
ということで、以下に当てはまる法人様にはクラウドPBX(cloudpbx)がおすすめです。
1.外出する社員が多い。
2.ビジネスホンを買っていて、数年ごとに移転予定
3.在宅ワーカーがいる
4.オフィス移転の予定があって、電話番号を変えたくない
5.複数拠点がある
6.オフィスがフリーアドレス制
7.海外とのやり取りがある
8.ビジネスホンのリースが切れるタイミング
9.コールセンターをこれから作る予定がある
10.CRMを導入している
クラウドPBXのメリットが合致する場合には、本当におすすめです!
弊社では現在7社のクラウドPBXサービスの代理店を行っておりまして、御社に料金や評判、機能などから最適なサービスをご提案可能です。また、音質を高めるために光ファイバーや携帯についてのトータルでアドバイスをさせて頂いておりますし、電話番号が今の番号そのままに導入できるかなどもその場で回答できす。
ご興味があれば、まずはお電話にてお問い合わせくださいませ。
電話:株式会社アーデント 03-5468-6097 ※「クラウドPBXの記事を見た」とお伝えください。
または、おすすめのクラウドPBX7社比較サービスの詳細はこちらから↓以下ご覧下さい!
関連記事
・オススメのクラウドPBX 7社を一括比較!価格、機能が簡単に比べられます!
・格安コールセンターシステムの導入ならクラウドPBXが驚きの安さだった!
・クラウドPBXは個人事業主、sohoワーカーに最適な理由6選!
・飲食店舗の電話には、断然クラウドPBXが向いている理由9選
・士業の事務所の電話としてNTTより圧倒的にクラウドPBXが向いている理由9選
・NTT局外でも固定電話番号をそのまま変えずオフィス移転する方法!
・レンタルオフィスの電話番号や転送電話を使ってはいけない!?
・これから独立開業するなら、電話はだんぜんNTTよりクラウドPBXがいい理由7個
専門家がまとめたクラウドPBXを比較する上で大事なポイントはこちら↓↓
・バーチャルオフィスの転送電話よりクラウドPBXがいい理由4つ
・引越、事務所移転で電話番号を変えたくないときに見てほしい厳選情報2019!
・CRMに入れた顧客の電話番号をスマホに自動反映。クラウドPBXで着信時に相手先名を表示させる方法
・CRMとクラウドPBX連携によるCTI機能がすごかった!(zoho CRMの場合)
・テレワークの電話ならクラウドPBXが最適!役立つ7つの効果をまとめました!
・フリーダイヤル料金はどこの会社が安い?!大手4社比較とさらにコストを削減する方法


【ICTオフィス相談室の最新情報を無料メルマガでゲットする】
・最新のICTツール等のニュース!
・中小企業向けのICT活用によるテレワーク等生産性の上がるワークスタイルノウハウ
・コスト削減、生産性向上のノウハウ、情報
購読者3500人、発行暦15年を超える人気メルマガ「IMnews!」