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Google共有ドライブの権限は5種類|管理者・コンテンツ管理者・投稿者の違いと中小企業の権限設計【2026年版】

Google共有ドライブの権限を管理する日本人の情シス担当者

Googleの共有ドライブを作ったものの、「とりあえず全員を管理者にしている」「誰が何を消せるのか分からない」という状態になっていないでしょうか。
共有ドライブの権限は5種類あり、どれを渡すかで「ファイルを消せる人」「メンバーを増やせる人」がはっきり変わります。

この記事では、中小企業の総務・情シス担当者向けに、5つの権限の違いを「誰に渡すか」で整理し、部署ごとの設計例、管理コンソールで先に決めておく設定、退職・異動のときの手順までまとめます。
数字や仕様は、Google公式ヘルプで確認できた範囲で書いています。

先に結論(3行)
① 権限は管理者・コンテンツ管理者・投稿者・閲覧者(コメント可)・閲覧者の5種類。違いが出るのは「消せるか」「人を増やせるか」の2点です。
② 中小企業の基本形は、管理者は2名だけ、部署のメンバーはコンテンツ管理者、他部署は閲覧者。全員を管理者にするのがいちばん危険です。
③ 共有ドライブ単位で渡した権限は、中のフォルダで下げることができません。見せる相手が違う資料は、フォルダではなく共有ドライブを分けます。

共有ドライブの権限を部署ごとに整理する日本人の担当者

共有ドライブの権限は何種類?5つのアクセスレベルの違いは?

Googleの公式ヘルプでは、共有ドライブのメンバーに付けられる権限(アクセスレベル)は次の5つです。上に行くほどできることが増え、下の権限でできることは上の権限でもすべてできます。

アクセスレベル できること(代表例) 渡す相手の目安 渡し間違えるとどうなるか
管理者 メンバーの追加・削除、権限の変更、共有ドライブ自体の削除、ファイルの完全削除 情シス担当と部門長など2名まで 退職者が管理者のまま残ると、誰も止められない人が残る
コンテンツ管理者 ファイルの追加・編集・ゴミ箱への移動、共有ドライブ内での移動 その部署で毎日ファイルを扱う人 ほぼ実務の上限。全員に渡しても事故は起きにくい
投稿者 ファイルの追加・編集、ファイルを人と共有。ゴミ箱への移動はできない 他部署から資料を置いてもらう人 「消せない」ので不要ファイルが溜まりやすい
閲覧者(コメント可) 見る・コメントを付ける。編集はできない 確認・承認をする上長、レビューする人 コメントで指摘はできるが、直してもらう手間が残る
閲覧者 見るだけ(設定によりダウンロード・印刷も禁止可) 他部署、パート・アルバイト、一時的に見る人 見せたくない資料まで見える範囲に置いてしまいがち

表の「できること」は代表例です。細かな操作ごとの可否は、次の見出しで整理します。

Google公式ヘルプ「共有ドライブのアクセスレベル」(一次情報) ➡

誰がファイルを消せて、誰が人を増やせる?操作ごとの可否は?

権限の違いでいちばん実務に効くのは、「ファイルを消せるか」と「メンバーを増やせるか」の2点です。
Google公式ヘルプの一覧を、中小企業がよく迷う操作に絞って並べ直すと次のとおりです。

操作 管理者 コンテンツ管理者 投稿者 閲覧者(コメント可)・閲覧者
ファイルを見る ○ ○ ○ ○
コメントを付ける ○ ○ ○ コメント可のみ○
ファイルを追加・編集する ○ ○ ○ ×
ファイルを人と共有する ○ ○ ○ ×
ゴミ箱から戻す(30日以内) ○ ○ ○ ×
ファイルをゴミ箱へ移動する ○ ○ × ×
共有ドライブ内でファイルを移動する ○ ○ × ×
メンバーを追加・削除、権限を変更する ○ × × ×
ファイルを完全に削除する ○ × × ×
共有ドライブそのものを削除する ○ × × ×
見落としやすい2点
・投稿者はファイルをゴミ箱に移せません。「他部署の人に資料を置いてほしいが、うちの資料は消されたくない」ときにちょうどよい権限です。
・パソコン版ドライブ(Google Drive for desktop)から開いたとき、投稿者は読み取りのみになると公式ヘルプに記載があります。投稿者の人にはブラウザで操作してもらうのが確実です。

フォルダごとに権限を変えられる?「下げられない」ルールとは?

ここが共有ドライブで最もつまずくところです。共有ドライブのメンバーとして渡した権限は、中のフォルダやファイルで下げることができません。

たとえば共有ドライブ全体で「閲覧者(コメント可)」になっている人を、特定のフォルダだけ「閲覧者」に下げることはできない、と公式ヘルプに明記されています。
逆に、特定のフォルダやファイルだけに人を追加して、権限を上げることはできます。

やりたいこと 共有ドライブでできるか どうすればいいか
一部のフォルダだけ、メンバーに見せたくない ×(共有ドライブのメンバーは全フォルダが見える) 見せる相手が違う資料は、別の共有ドライブに分ける
一部のフォルダだけ、外部の人にも見せたい ○(フォルダ単位で人を追加できる) フォルダに個別追加し、有効期限を付ける
部署の資料と人事・給与資料を同じ場所に置きたい ×(人事資料が部署全員に見えてしまう) 人事・経理用の共有ドライブを2つ目として作る
役員だけが見る資料を置きたい ×(同じ共有ドライブのメンバー全員が見える) 役員用の共有ドライブを別に作り、メンバーを絞る
迷ったらこのルール
「見せる相手が同じなら同じ共有ドライブ、違うなら共有ドライブを分ける」。
フォルダで権限を細かく切ろうとすると、ほぼ確実に「見えてはいけない人に見えている」状態になります。共有ドライブは何個作っても追加費用はかかりません。

中小企業はどう権限を設計すればいい?部署別の設計例は?

30名前後の会社で、そのまま使える設計例です。共有ドライブは「部署」単位と「見せる相手が限られる資料」単位で分けます。

共有ドライブ 管理者 コンテンツ管理者 閲覧者 分ける理由
01_全社共有 情シス担当・総務責任者の2名 総務部 全社員 就業規則や様式など、全員が見る資料をここに集約する
02_営業部 情シス担当・営業部長の2名 営業部全員 経営層 見積書・提案書の版管理を営業部の中で完結させる
03_経理・人事 情シス担当・管理部長の2名 経理・人事担当(2〜3名) 社長のみ 給与・評価・個人情報を他部署から完全に切り離す
04_役員 社長・情シス担当の2名 役員 なし 経営会議資料・M&Aなどを社員から見えない場所に置く
05_取引先_○○社 担当部長・情シス担当の2名 担当者 取引先(外部) 社外の人が入る場所を、社内資料と物理的に分ける

名前の頭に番号を付けておくと、一覧が常に同じ順番で並び、新入社員にも説明しやすくなります。
社外の人が入る共有ドライブは「05_取引先_」のように名前で分かるようにしておくと、社内資料の誤投稿が減ります。

全員を「管理者」にしてはいけない理由は?

作成直後は作った人が管理者になり、そのまま全員を管理者で追加してしまう例がよくあります。
管理者はメンバーの追加・削除やファイルの完全削除までできるため、誤操作1回で部署の資料がまとめて消える状態です。

当社のご相談でも、「退職した社員が管理者のまま残っていた」「誰かが共有ドライブごと削除しかけた」というケースは珍しくありません。
管理者は1名では休職や退職で止まり、全員では誰が変えたか分からないので、2名にするのが現実的です。

人事資料など見せる相手を限る資料を管理する日本人女性

判断に迷ったら、誰にどの権限を渡せばいい?

「この人には何を渡すか」で迷ったときの判定表です。上から順に当てはまるものを選んでください。

自社に当てはまるもの 結論 そう言い切れる理由
情シス担当、または部署の責任者 管理者(1つの共有ドライブに2名まで) メンバー管理と完全削除は、人数を絞るほど事故が減る
その部署で毎日ファイルを作り、整理もする人 コンテンツ管理者 ゴミ箱への移動や整理ができ、メンバー管理だけは触れない
他部署から資料を置いてもらうだけの人 投稿者 追加・編集はできるが、既存のファイルを消せない
内容を確認して指摘する上長・承認者 閲覧者(コメント可) 直接書き換えず、コメントで指摘が残る
パート・アルバイト、他部署、一時的に見る人 閲覧者(必要ならダウンロード禁止も) 見る以外の操作が不要で、持ち出しも制限できる
社外の取引先 取引先専用の共有ドライブで閲覧者か投稿者 社内資料と同じ場所に入れると、見せたくない資料まで見える
迷ったときの結論
迷ったら1段低い権限で渡してください。足りなければ後から上げれば済みますが、渡しすぎた権限で消えたファイルは30日を過ぎると戻せません。
社員の標準は「コンテンツ管理者」、それ以外は「閲覧者」から始めるのが、30名前後の会社でいちばん揉めない形です。

管理コンソールで先に決めておくべき設定は?

Google Workspaceの管理者は、共有ドライブの初期設定を会社全体で決められます。
場所は管理コンソール →[アプリ]→[Google Workspace]→[ドライブとドキュメント]→[共有設定]→[共有ドライブの作成]です。
変更にはドライブとドキュメントの管理者権限が必要で、反映には最長24時間かかります。

設定項目 初期値 当社の推奨 放置するとどうなるか
管理者による設定の上書き 許可 許可しない 部署の管理者が、会社のルールより緩い設定に変えられる
組織外のユーザーにアクセスを許可 許可 取引先用の共有ドライブだけ許可 どの共有ドライブにも社外の人を追加できてしまう
メンバー以外のユーザーへのファイル追加(共有) 許可 必要な部署だけ許可 共有ドライブ外の人へ、個別にファイルが渡っていく
コンテンツ管理者によるフォルダ共有 許可 管理者のみに絞る フォルダ単位で人が追加され、誰が見られるか追えなくなる
閲覧者のダウンロード・印刷・コピー 許可 経理・人事・役員の3つは禁止 閲覧だけのつもりの人が、ファイルを手元に保存できる
⚠️ 既存の共有ドライブには自動で反映されません
公式ヘルプによると、この初期設定は新しく作る共有ドライブにだけ適用されます。
すでにある共有ドライブは、1つずつ設定を変える必要があります。設定を変えた日に、既存の共有ドライブを一覧で見直す作業をセットにしてください。

同じ画面の[共有ドライブの管理]では、メンバーがいない共有ドライブや管理者がいない共有ドライブを絞り込んで表示できます。
退職者だけが管理者だった共有ドライブは、ここで見つけて管理者を追加します。

Google公式ヘルプ「管理者として共有ドライブを管理する」 ➡

共有ドライブに上限はある?中小企業がぶつかる数字は?

Google公式ヘルプに記載されている主な上限です。30名前後の会社で問題になるのは、ほぼ「グループ」と「ファイル数」です。

項目 上限 中小企業で効いてくる場面
1つの共有ドライブのファイル・フォルダ数 50万アイテム スキャンした書類を全部1か所に入れ続けると、何年かで届く
フォルダの階層 100階層 ファイルサーバーの深い階層をそのまま移すときに確認する
メンバーとして追加できるグループ 最大100 部署ごとのGoogleグループで権限を渡す運用なら十分
メンバーの合計(個人とグループ) 600 全社員を個人で追加すると管理が破綻する。グループで渡す
グループ経由でアクセスできる人数 50,000人 中小企業では実質的に上限を意識しなくてよい
1ユーザーが24時間にアップロードできる量 750GB ファイルサーバーからの一括移行は数日に分ける

権限は個人ではなくGoogleグループ(例:sales@)で渡すのがおすすめです。
入社・退職のたびに共有ドライブを1つずつ触らず、グループのメンバーを変えるだけで済みます。

Google公式ヘルプ「共有ドライブの上限」 ➡

退職・異動のとき、権限はどう片付ければいい?

共有ドライブの大きな利点は、ファイルの持ち主が個人ではなく会社(共有ドライブ)になることです。
マイドライブに置いたファイルは作った人が持ち主なので、アカウントを削除するとファイルの扱いに困りますが、共有ドライブ内のファイルはメンバーを外しても残ります。

タイミング やること 所要の目安 飛ばすとどうなるか
退職日の前 本人のマイドライブにある業務ファイルを共有ドライブへ移してもらう 30分〜1時間 アカウント削除後に、取引先とのやり取りの資料が見つからない
退職日 部署のGoogleグループから外す(共有ドライブの権限が一緒に外れる) 5分 退職後も共有ドライブの資料を見られる状態が続く
退職日 本人が管理者だった共有ドライブに、別の管理者を追加 10分 管理者がいない共有ドライブになり、誰も設定を変えられない
異動日 旧部署のグループから外し、新部署のグループへ追加 5分 旧部署の人事・顧客情報を見られる人が増えていく

マイドライブから共有ドライブへファイルを移すと、持ち主は本人から共有ドライブに変わります。
退職手続きのチェックリストに「共有ドライブへの移動」の1行を足しておくと、この作業が漏れません。

退職者のアカウントをちゃんと削除していますか?(c-compe) ➡

Microsoft 365(SharePoint)の権限とはどう違う?

Microsoft 365を併用している会社向けに、考え方の違いを整理します。

比べる点 Google共有ドライブ SharePoint(Microsoft 365)
権限の段階 5段階(管理者〜閲覧者) 所有者・メンバー・閲覧者の3グループが基本
見るだけの人の渡し方 共有ドライブに閲覧者として追加すればよい Teamsのメンバー追加では閲覧専用にできず、サイトの閲覧者に別途追加
フォルダで権限を下げられるか 下げられない(共有ドライブを分ける) 継承を切れば下げられるが、管理が複雑になり公式も非推奨
共通する正解 見せる相手が違うなら器を分ける 見せる相手が違うならサイトを分ける

どちらも「細かく切るより、器を分ける」という結論は同じです。両方を使う会社は、同じ資料を2か所に置かない運用ルールを先に決めておきましょう。

権限の見直しに補助金は使える?

共有ドライブの権限設定そのものは、いま契約しているGoogle Workspaceの中でできる作業なので、追加費用はかかりません。
そのため、設定の見直しだけで補助金を申請する形にはなりにくいのが実情です。

ケース 補助金の対象になりそうか 確認しておくこと
既存のGoogle Workspaceで権限を見直すだけ 対象になりにくい(費用が発生しないため) まず追加費用ゼロで進める
ファイルサーバーからGoogle Workspaceへ移行する デジタル化・AI導入補助金の対象になりうる 登録されたITツール・IT導入支援事業者経由かを確認
会計・勤怠など業務システムと一緒に導入する 業務全体のデジタル化として組み立てやすい 申請枠と補助率は年度の公募要領で確認
交付決定の前に契約・発注した 対象外 交付決定の1日でも前に発注すると対象外になる

※ 補助金の要件は年度ごとに変わります。申請前に最新の公募要領を確認し、必要に応じて専門家にご相談ください。

今日からできる3ステップは?

ステップ やること 所要時間 費用
STEP1 すべての共有ドライブで「管理者」が誰になっているかを一覧に書き出す 30分 0円
STEP2 管理者を各2名に絞り、他の社員はコンテンツ管理者か閲覧者へ変更 1時間 0円
STEP3 人事・経理・役員の資料が部署の共有ドライブに混ざっていないか確認し、混ざっていれば共有ドライブを分ける 1〜2時間 0円

STEP1だけでも、「退職者が管理者のまま」「全員が管理者」といった状態はすぐに見つかります。まずは一覧を作るところから始めてください。

Microsoft 365・Google Workspaceのセキュリティ設定チェックリスト(c-compe) ➡

よくある質問

Q. 10名ほどの会社でも、権限の設計は必要ですか?

A. 必要です。人数が少ないほど全員を管理者にしがちで、1人の誤操作で共有ドライブごと消える危険が大きくなります。
管理者を2名に絞り、給与や評価の資料だけ別の共有ドライブに分けるところまでやれば十分です。

Q. 共有ドライブのフォルダごとに、見られる人を変えられませんか?

A. フォルダ単位で人を追加して権限を上げることはできますが、共有ドライブのメンバーの権限を下げることはできません。見せる相手が違う資料は、共有ドライブ自体を分けるのが確実です。

Q. Business Starterでも共有ドライブは使えますか?

A. 使えます。ただし管理コンソールで共有ドライブの初期設定を細かく決める機能はエディションによって範囲が異なるため、自社のプランで表示される項目を管理コンソールで確認してください。

Q. 間違えてファイルを消してしまったら戻せますか?

A. 共有ドライブのゴミ箱に移っただけなら、30日以内であれば投稿者以上の権限で元に戻せます。管理者が完全に削除した場合は戻せないので、完全削除ができる管理者を絞っておくことが大切です。

まとめ

共有ドライブの権限は5種類あり、違いは「消せるか」「人を増やせるか」に集約されます。
管理者は2名、部署のメンバーはコンテンツ管理者、それ以外は閲覧者から始め、見せる相手が違う資料は共有ドライブを分けるのが基本です。

アーデントでは、Google Workspaceの導入・移行から共有ドライブの設計、権限の棚卸しまでご相談を承っています。
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