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Googleフォームの条件分岐のやり方|回答に応じてセクションを分ける設定と、できない5つのこと【2026年版】

Googleフォームで条件分岐を設定する日本人女性

Googleフォームで申込や問い合わせを受けていると、「法人と個人で聞きたいことが違う」「該当しない人にまで質問が全部表示される」と困ることはありませんか。
これは条件分岐(回答に応じてセクションに移動)を使えば解決できます。

この記事では、中小企業の総務・情シス担当者向けに、条件分岐の設定手順と、できないこと・集計で困ることまでを、業務でそのまま使える形でまとめます。

先に結論(3行)
① 条件分岐は「質問をセクションに分ける」→「回答に応じてセクションに移動」をオンの2段階で作ります。追加費用は0円です。
② 分岐の起点にできるのは「ラジオボタン(多肢選択式)」と「プルダウン」だけ。チェックボックスや記述式では分岐できません。
③ 分岐で飛ばした質問は、集計シートで空欄になります。分岐を作る前に「どの列が空になるか」まで決めておくと後で困りません。

目次

Googleフォームの条件分岐とは?何ができる?

条件分岐とは、ある質問の回答によって、次に表示するページ(セクション)を切り替える機能です。
たとえば「法人ですか?個人ですか?」で「法人」を選んだ人には会社名や部署名を聞き、「個人」を選んだ人にはその質問を出さずに次へ進める、という使い方ができます。

回答者は自分に関係する質問だけに答えればよいので、途中で離脱する人が減り、入力ミスも減ります。
受け取る側も、該当しない欄に「なし」「特になし」と書かれた回答を整理する手間がなくなります。

業務の場面 分岐の起点にする質問 分岐したあとに聞くこと
問い合わせフォーム お問い合わせの種類(見積り/不具合/その他) 見積りなら人数・希望時期、不具合なら機種名・発生日時
セミナー・説明会の申込 参加方法(会場/オンライン) 会場なら来場人数と駐車場の要否、オンラインなら視聴用メールアドレス
社内の備品・IT申請 申請の種類(購入/修理/アカウント発行) 購入なら品名と金額、アカウント発行なら入社日と所属
シフト希望の提出 来月の勤務を希望するか(する/しない) するなら希望日と時間帯、しないなら理由だけ
顧客アンケート 満足度(満足/普通/不満) 不満を選んだ人だけに改善してほしい点を聞く

どの場面でも共通するのは、「最初に聞く1問で、その人に必要な質問のグループが決まる」という形です。
この1問を何にするかを先に決めると、フォーム全体の設計がすっきりします。

条件分岐の流れをホワイトボードに書き出して整理する日本人ビジネスパーソン

条件分岐の設定手順は?(パソコン版)

設定はパソコンのブラウザで行います。考え方は「質問のまとまりごとにセクションを作り、行き先を指定する」だけです。
ここでは問い合わせフォームを例に、「見積り」を選んだ人だけに追加の質問を出す流れを作ります。

手順 やること 所要の目安
1 分岐の起点にする質問を「ラジオボタン」または「プルダウン」で作る(例:お問い合わせの種類) 3分
2 右側のツールバーの「セクションを追加」で、選択肢の数だけセクションを作る(例:見積り用・不具合用) 5分
3 各セクションに、その人にだけ聞きたい質問を入れる 10〜20分
4 起点の質問の右下にある「その他」(縦の3点)から「回答に応じてセクションに移動」を選ぶ 1分
5 選択肢ごとに表示された欄で、移動先のセクションを選ぶ 2分
6 各セクションの下部にある「セクション◯以降」で、そのあとどこへ進むかを指定する 3分
7 プレビュー(目のアイコン)で、選択肢ごとに最後まで回答してみる 5〜10分

Googleの公式ヘルプでも、分岐は多肢選択式またはプルダウンの質問に対して設定すると案内されています。
設定した移動先は、選択肢の右側に表示されるので、あとから見直すのも簡単です。

つまずきやすいのは手順6「セクションのあとの行き先」

初めて設定した人の多くがつまずくのが手順6です。各セクションは、何も指定しないと「次のセクションに進む」動きになります。
そのため「見積り用」セクションのあとに「不具合用」セクションがあると、見積りを選んだ人にも不具合用の質問が表示されてしまいます。

行き先の決め方は、この1ルールだけ
分岐した先のセクションの最後は、「最後の共通セクション(連絡先など)」か「フォームを送信」のどちらかに必ず飛ばす。
これを全セクションでそろえるだけで、「関係ない質問が出てきた」という問い合わせはほぼ起きなくなります。

移動先に「フォームを送信」を選ぶと、そこで終わりにできる

「今回は申込しない」を選んだ人には、それ以上質問する必要がありません。この場合は移動先に「フォームを送信」を選ぶと、その場で回答を終えられます。
辞退の理由だけを1問聞きたい場合は、理由を聞くセクションを作り、そのセクションの行き先を「フォームを送信」にします。

スマートフォンで条件分岐のあるアンケートに回答する日本人女性

条件分岐でできないことは?知らずに作ると困る5つ

条件分岐は便利ですが、何でもできるわけではありません。作り始めてから気づくと、フォームを作り直すことになるので、先に確認しておきましょう。

できないこと 困る場面 代わりの方法
チェックボックス・記述式・日付で分岐する 「複数選んだ人だけ追加で聞く」「金額が10万円以上なら承認者を聞く」 起点の質問をラジオボタンに作り直す。金額は「10万円未満/以上」の選択肢にする
2つ以上の質問の組み合わせで分岐する 「法人」かつ「見積り」の人だけ聞きたい 先に「法人」で分岐し、法人用セクションの中でもう一度「見積り」で分岐する
同じセクションの中で1問だけ出し分ける セクション内の質問を1つだけ表示・非表示にしたい その1問だけを別セクションに切り出す
分岐ごとに別の集計シートへ送る 見積りと不具合を別々の担当者に渡したい 1つのシートに集めてから、QUERY関数やフィルタで担当者ごとのシートに分ける
回答内容に応じた自動返信の出し分け 見積りの人にだけ料金表を送りたい Google Apps Script(GAS)か、Workspaceの自動化ツールを使う

中小企業の実務でいちばん多いのは、最初の質問をチェックボックスで作ってしまい、分岐の選択肢が出てこないケースです。
「1つだけ選ぶ質問」として作り直すと分岐が使えるようになります。

分岐を深くしすぎると、管理できなくなる

分岐の中でさらに分岐…と重ねることもできますが、3段階を超えると、作った本人以外は全体像が追えなくなります。
担当者が異動・退職すると、どこを直せばよいか誰も分からないフォームが残ります。

分岐の深さ 目安 判断のライン
1段階(起点の質問1つ) ほとんどの問い合わせ・申込はここで足りる まずはここから作る
2段階 法人・個人で分け、さらに用件で分けるなど セクション数が10以下なら許容
3段階以上 フォームではなく業務システムの領域 ノーコードツールやワークフローの導入を検討する

条件分岐したフォームの回答は、スプレッドシートでどう見える?

回答をGoogleスプレッドシートに連携すると、すべてのセクションの質問が1行に横並びで記録されます。
分岐で表示されなかった質問の列は空欄になります。

タイムスタンプ お問い合わせの種類 見積り:人数 不具合:機種名
10/20 9:15 見積り 30名 (空欄)
10/20 10:42 不具合 (空欄) 複合機A
10/20 13:08 見積り 12名 (空欄)

この形自体は問題ありませんが、分岐の数が増えるほど空欄だらけの横長の表になり、担当者が自分に関係する行を探しにくくなります。

集計を楽にする3つの工夫
① 起点の質問の列(例:お問い合わせの種類)でフィルタ表示を作り、担当者ごとに保存しておく。
② 担当者ごとに別シートが欲しい場合は、QUERY関数で「見積り」の行だけを別シートに抜き出す。元のシートは触らない。
③ 質問の文頭に「【見積り】」「【不具合】」と付けておくと、列名だけでどの分岐の質問か分かる。

=QUERY(フォームの回答!A:Z, “select * where B = ‘見積り'”, 1)
(B列が「お問い合わせの種類」の場合。列の位置は自社のシートに合わせて変更してください)

⚠️ 公開後に質問の文言を変えたり、質問を削除したりすると、スプレッドシート側の列がずれたり残ったりします。
受付を始めてからの質問変更は最小限にし、大きく変える場合はフォームを複製して新しい回答シートに切り替えるほうが安全です。

公開前に必ずやるテストの方法は?

分岐のミスは、作った本人の画面では気づきにくいものです。公開前に選択肢の数だけ、最後まで回答してみるテストを必ず行いましょう。

確認すること どこで確認するか 見落とすとどうなるか
選択肢ごとに正しいセクションへ進むか プレビュー画面で選択肢を1つずつ選んで最後まで進む 関係ない質問が表示され、回答者が途中でやめる
必須の質問で止まらないか 分岐先のセクションの必須設定 答えられない必須質問があると送信できない
スマホで最後まで答えられるか 自分のスマホで公開用のリンクを開く 回答者の多くはスマホ。プルダウンが長いと選びにくい
回答がスプレッドシートに入るか テスト送信後に回答シートを開く 受付開始後に「記録されていなかった」と気づく
テスト回答を消したか 回答タブとスプレッドシート テストの回答が本番の集計に混ざる

プレビュー画面から送信した回答も、回答タブとスプレッドシートに記録されます。
テストが終わったら、回答タブとスプレッドシートの両方からテスト回答を削除してから公開してください。

社外に公開する前に、ログインの要否を確認する

Google Workspaceで作ったフォームは、設定によっては回答に自社アカウントへのログインが必要になります。
取引先や一般のお客様に送るフォームでは、設定の「回答」で、組織内のユーザーに限定する設定がオフになっているかを確認してください。
社内向けの申請フォームは、逆にオンにしておくと誰が回答したかを確実に記録できます。

条件分岐で足りる?専用ツールに切り替える判断は?

Googleフォームの条件分岐は無料で手軽ですが、業務によっては別のツールのほうが早く・安く済むことがあります。

自社に当てはまるもの 結論 そう言い切れる理由
問い合わせや申込の種類を2〜4つに分けたい Googleフォームの条件分岐で十分 追加費用0円で、30分ほどで作れる
回答後に上長の承認が必要 ワークフローツールかAppSheetを検討 フォームには承認ボタンや差し戻しの仕組みがない
回答内容によって自動返信や通知を変えたい GASかWorkspaceの自動化機能を追加 フォーム単体では回答者ごとの出し分けができない
同じ顧客の過去の回答と照らし合わせたい 顧客管理(CRM)ツールに移す フォームの回答は1回ごとにばらばらの行になる
社内でMicrosoft 365を使っている Microsoft Formsでも同じことができる 分岐の考え方は同じで、Excelに直接集計できる
迷ったときの結論
「回答を受け取ったあとに、誰かが承認したり返事を変えたりするか」だけ考えてください。
しないならGoogleフォームの条件分岐で十分です。するなら、フォームは入口として残し、その先をAppSheetやワークフローツールでつなぐ形が、作り直しが少なく済みます。

情シスが気をつけたい、フォーム運用の落とし穴は?

条件分岐を使うと質問の数が増えやすく、そのぶん個人情報を集めるフォームになりがちです。作る前に、運用面も決めておきましょう。

起きやすいこと 見落とすとどうなるか 先に決めておくこと
作成者のマイドライブにフォームがある 作成者の退職でフォームと回答が開けなくなる 共有ドライブで作るか、共同編集者を2名以上にする
回答シートを「リンクを知っている全員」で共有 問い合わせ者の氏名や電話番号が外部に見える 回答シートの共有は社内の担当者だけに限定する
分岐ごとに不要な個人情報まで聞く 管理する情報が増え、漏えい時の影響が大きくなる その分岐で本当に使う項目だけを聞く
受付が終わったフォームを放置 古いフォームから回答が届き続け、対応漏れが起きる 受付終了日に「回答を受け付ける」をオフにする

当社に寄せられるご相談では、前任者が個人のマイドライブで作ったフォームに回答が届き続け、誰も気づいていなかったというケースが少なくありません。
退職手続きのチェックリストに「本人が作成したフォームの引き継ぎ」の1行を足しておくと防げます。

今日からできる3ステップ

ステップ やること 所要時間・費用
STEP1 今使っているフォームで、「該当しない人にも表示されている質問」を書き出す 15分・0円
STEP2 その質問を分ける起点の1問を決め、ラジオボタンで作り直す 15分・0円
STEP3 セクションと行き先を設定し、選択肢の数だけテスト回答して削除する 30分・0円

3つ合わせて約1時間、費用はかかりません。STEP1で書き出した質問が3つ以下なら、無理に分岐を作らず質問を削るほうが早いこともあります。

Googleフォームの条件分岐でよくある質問は?

Q. スマホのGoogleフォームアプリで条件分岐を設定できますか?

A. 設定はパソコンのブラウザで行うのが確実です。回答する側はスマホでも問題なく分岐どおりに表示されるので、作成はパソコン、テストはスマホという分担がおすすめです。

Q. チェックボックスの質問で分岐できないのはなぜですか?

A. 複数の選択肢を選べるため、どのセクションに進むかを1つに決められないからです。分岐させたい質問は「1つだけ選ぶ」ラジオボタンかプルダウンで作り直してください。

Q. 分岐で表示されなかった質問が必須になっていても大丈夫ですか?

A. 表示されなかったセクションの必須質問は、回答者には求められません。ただし表示される経路の必須質問は答えないと送信できないため、公開前に全経路でテスト回答してください。

Q. 回答者に前のセクションへ戻ってもらうことはできますか?

A. 回答者は画面の「戻る」ボタンで前のセクションに戻れます。戻って起点の回答を変えると分岐先も変わるので、最後の送信前に回答内容を確認するよう案内文に1行書いておくと安心です。

まとめ:最初の1問で、その人に必要な質問だけを出す

Googleフォームの条件分岐は、質問をセクションに分け、ラジオボタンかプルダウンの回答で行き先を指定するだけで作れます。
分岐先のセクションの最後は必ず共通セクションか送信に飛ばし、公開前には選択肢の数だけテスト回答をする。この2点を守れば、関係ない質問が出る失敗はほぼ防げます。

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