googleスプレッドシートとエクセルの互換性を検証してみた
最近こんなニュースが連続で入ってきました。
「G Suite」、Androidで「Microsoft Office」文書の編集が可能に(2020-09-10)
Google、「Microsoft Excel」マクロを「Google スプレッドシート」向けに変換するアドオンを公開(2020/12/11)
実際PCのgoogle workspaceで使っていると、エクセルファイル(xls,xlsx)は問題なく編集ができるように感じていました。
もし、これからマイクロソフトのoffice365にするか、それともgoogle workspaceにするか迷っている段階なら、一番気になるのが、googleスプレッドシートは本当にエクセルの代わりになるか?ですよね。
ということで、実験してみました。
googleスプレッドシートとは
googleスプレッドシートとは、googleのworkspaceに搭載されている表計算できるクラウドサービスです。ソフトをインストールして使うものではなく、完全にブラウザ上で使うサービスになります。
その為、以下のメリットがあります。
①リアルタイムで共同編集が可能
複数人で、同時編集が可能です。これがテレワーク等では本当に便利ですね。
②自動保存で、バージョン管理もしてくれていて、過去のバージョンに戻すことも可能
エクセルでよくあるのが、保存し忘れて、ガッカリすることですよね。googleスプレッドシートは、リアルタイムで保存してくれているので、そういう心配はありません。また、過去のデータに戻すこともできますので、以前書いた内容を取り出すこともできます。これも地味に便利。
③ウェブ上のデータやりとりが可能。HPのデータを取得するような関数があったり、アンケートの回答蓄積もできる
スプレッドシートの独自関数がありまして、ウェブ上のデータを取りに行くものなどもあります。また、googleフォームという機能を使えば、簡単にアンケートを作成でき、そのアンケートの回答を自動的に蓄積する事もできます。
④google apps scirpt(通称GAS)で、毎週や毎月などの定期自動実行も可能
google apps scirpt(通称GAS)というプログラムを使う事ができ、エクセルのマクロと異なり、プログラムを開いておかないといけないということはありません。自分のPCを閉じてしまっていても、自動的に実行してくれます。ただし、プログラムを書くので、多少知識が必要です。
googleスプレッドシートで使える関数は?
こちらのgoogleのHP上で、使える関数を検索可能です。
基本のSUMやAVERAGE、vlookup等は全て使えます。
また、個人的にはウェブ型と呼ばれるインターネット上のHP等とやりとりできる関数はエクセルにはないので、オススメです。
関数名 | 説明 |
ENCODEURL | URL クエリで使用できるようにテキストの文字列をエンコードします。 |
IMPORTHTML | HTML ページ内の表やリストからデータをインポートします |
IMPORTXML | XML、HTML、CSV、TSV、RSS フィード、ATOM XML フィードなど、さまざまな種類の構造化データからデータをインポートします |
HYPERLINK | セル内にハイパーリンクを作成します |
スプレッドシートとエクセルのグラフ比較
こんなデータを元にグラフを作ってみます。なお、スプレッドシートはこんな感じでウェブ上に公開する事も可能です。
上記データを選択し、作成したグラフは以下の通りです。タイトルのみ編集していますが、それ以外は自動で作成できたものそのままです。
googleスプレッドシートのグラフ例 | エクセルのグラフ例 |
グラフの細かい編集は右側のバーに出てくる編集画面で行います。直接グラフ上の文字を編集できないのが、直感的には分かり辛いかも。 | タイトルなどは、直接グラフ上で編集ができます。太字にしたりも、エクセル画面上部にいつもでている編集ボタンから行えるのでわかりやすいです。 |
グラフの種類はほぼ変わりません。ただ、スプレッドシートには以下の変わり種グラフもありました。
グラフについては、甲乙つけがたいですが、若干作成後の編集のしやすさはエクセルの方がいいかもしれません。ただ、googleスプレッドシートのグラフも十分使えるレベルだと思います。
お客様とのやりとりでもらったエクセルファイルをインポートして変換したときにきちんと開ける?
これは気になりますよね。互換性はどの程度なのか?
ということで、以下のエクセルファイルをメール添付で送られたものをgoogleスプレッドシートで開いてみます!
ちなみに、スプレッドシートの新機能!gメールの画面から、エクセルファイルを開いて、編集が可能になっています。
ちなみに、エクセル上の元ファイルはこんなファイルです↓
スプレッドシートで開くとこのような画面に↓↓
基本的に問題なさそうかなと思ったのですが、よく見ると、見積書というタイトルと、合計金額が消えてしまっています。なぜか、行が隠れているところがあり、そのせいで見えなくなってしまっているようです。
行の高さを調整したものがこちらです↓
調整をすれば、正直、差は分からないくらいかもなと思いました。
受け取ったエクセルファイルを修正して、メール添付で返信するとき、相手の表示は崩れないか?
また、自分で見る分には、行の高さを調整すればいいですが、お客様に送ったらどうなるのでしょうか?
上記のファイルをお客様にメール添付で送ってみようと思います。
参考までにファイル名の右横に「.XLS」「.XLSX」の記載があれば、エクセルファイル形式のファイルという意味になります。
そして、googleスプレッドシートでは、メールに添付する便利な機能があります。
ファイルから、
メールを選ぶと、「Reply with this file」という項目が出てきます。これを押すと、エクセルファイルを受け取ったメールの返信画面にファイルが添付した状態に遷移します!
なお、「メールに添付して送信」を選ぶと、メール作成画面には遷移せず、スプレッドシート上でコメントを書いて、相手に送るようになります。
ビジネス上だと、キチンとメールを書いた方がいいでしょうし、自分の署名も入れたい等を考えると、「Reply with this file」の方が使いやすいです。
ここで問題が!なんと日本語のファイル名は?に変換されてしまうようです。
最後に、一度スプレッドシート上で開いたファイルをメールに返信した場合、相手がエクセルで開くとこのような表示に↓
特に問題はないようですね!
まとめ
実際に実験して分かったこととして、エクセルファイルで受け取ったものを自分がスプレッドシートで開いたり、編集する分には基本的には問題がありません。表示で行が隠れてしまってるケースが発生したら、行の高さを調整すれば、特に問題はなかったです。
参考までに行の高さを一括して簡単に調整する方法はこちら↓
⇒行・列の幅を一括指定して揃える【Googleスプレッドシート】
メールの返信で使う時には日本語ファイル名が文字化けしてしまうので、気になる方はファイル名をアルファベットに変更しておきましょう。気になったのはそれくらいです。それ以外はグラフも、関数も相手との共有も問題なく使えるレベルでした。
結論、googleスプレッドシートはエクセルの代わりに十分なります!
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