【2026年7月値上げ】Microsoft 365 法人プランはいくら上がる?中小企業の影響額と今すぐやるべき5つの対策

『Microsoft 365 がまた値上げされるらしいけれど、うちは毎月いくら増えるの?』『今のうちにやっておくべきことはある?』――2026年7月1日に予定されている Microsoft 365 法人向けプランの価格改定を前に、中小企業のIT担当者・経営者から不安の声が多く寄せられています。
本記事では、2026年6月時点で公表されている情報をもとに、値上げの対象プランと新旧料金、社員数別の年間負担増シミュレーション、値上げの背景、そして中小企業が今すぐ取るべき5つの対策を、従業員10〜50名規模の組織を想定して分かりやすく整理します。
なお、そもそも Microsoft 365 とは、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teams などをまとめて利用できる、マイクロソフトのサブスクリプション型オフィススイートのことです。
Microsoft 365 が2026年7月1日に値上げ|まず結論
Microsoft は、Microsoft 365 の法人向けプランの価格を2026年7月1日から改定(値上げ)すると発表しています。ポイントは次の3点です。
- 適用開始は2026年7月1日。新規契約はその日以降の開通分から、既存契約は7月1日以降に到来する更新日から新価格に切り替わる
- 中小企業が多用するプランほど値上げ率が大きい(Business Basic は+16.7%)
- 背景はAI・セキュリティ機能の追加。Copilot 関連や Intune などの機能強化が段階的に組み込まれている
「7月1日に全社員分が一斉に上がる」わけではなく、自社の契約更新日によって影響が出る時期が変わる点が実務上の重要ポイントです。まずは契約更新日と現在のプラン・ライセンス数を確認しましょう。
【料金一覧】対象プランは結局いくら上がる?(日本円予想価格)
中小企業が利用する代表的な法人プランの新旧料金は次のとおりです(1ユーザーあたり月額・年契約・税抜の換算値)。
| プラン | 現行 | 新価格 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|
| Business Basic | 899円 | 1,049円 | +16.7% |
| Business Standard | 1,874円 | 2,099円 | +12.0% |
| Business Premium | 3,298円 | 3,548円 | +7.6% |
| Enterprise E3 | 5,197円 | 5,597円 | +7.7% |
| Enterprise E5 | 8,208円 | 8,708円 | +6.1% |
注目すべきは、Business Basic の+16.7%という値上げ率の大きさです。E5(+6.1%)など上位プランより、Business Basic・Standard といった中小企業の主力プランの上げ幅が相対的に大きいため、「うちは安いプランだから影響は小さい」とは言い切れません。
※上記は年契約・月額換算・税抜の参考値です。実際の請求額や契約条件は販売形態(Microsoft直販・代理店・CSPなど)で異なります。契約前に必ず最新の公式料金と契約先の案内をご確認ください。
自社の負担はいくら増える?社員数別シミュレーション

値上げ率だけ見てもピンと来ないため、年間でいくら負担が増えるかを社員数別に試算しました。Business Basic(+150円/月)・Standard(+225円/月)・Premium(+250円/月)の差額で、年間(12か月)の増加額を計算しています。
| 社員数 | Basic 年間増 | Standard 年間増 | Premium 年間増 |
|---|---|---|---|
| 10名 | +18,000円 | +27,000円 | +30,000円 |
| 30名 | +54,000円 | +81,000円 | +90,000円 |
| 50名 | +90,000円 | +135,000円 | +150,000円 |
たとえば Standard を30名で使っている企業なら、年間で約8万円のコスト増です。金額そのものは爆発的ではないものの、毎年固定費として積み上がること、そして今後もAI機能追加にあわせた値上げが続く可能性を踏まえると、「このタイミングで一度、契約とライセンスを見直す」価値は十分にあります。
なぜ値上げ?背景はAI・セキュリティ機能の追加
今回の値上げの背景として Microsoft が挙げているのは、Microsoft 365 スイートへのAI機能・セキュリティ機能・管理機能の継続的な追加です。具体的には、Copilot 関連機能の一部標準化、Intune(端末管理)の機能強化、Microsoft Defender 系のセキュリティ機能の拡充などが、段階的にプランへ組み込まれています。
言い換えれば、今回の値上げは「同じ中身のまま価格だけ上がる」のではなく、機能拡張を伴う改定という建て付けです。そのため対策を考えるうえでは、「追加された機能を自社が使い切れているか(=値上げ分の価値を回収できているか)」という視点が重要になります。使っていない高機能プランにお金を払い続けているなら、むしろプランのダウングレードで値上げを相殺できる可能性もあります。
中小企業が今すぐやるべき5つの対策

値上げは避けられませんが、影響を最小化する打ち手はあります。中小企業が今すぐ取り組める5つの対策を、優先度順に紹介します。
① 更新日前に「年間契約」へ切り替える
最も即効性がある対策です。月単位契約のままだと値上げの影響を受けやすいため、契約更新日が来る前に年間契約(年間コミットメント)へ切り替え、現行価格をもう1年分確保する動きが有効です。更新日が2026年7月以降に迫っている企業ほど、早めの判断が効きます(契約条件は販売代理店により異なるため要確認)。
② ライセンスの棚卸し(休眠・退職者分を削減)
意外と多いのが、退職者・異動者の未削除ライセンスや、ほとんど使われていない休眠アカウントです。値上げ後はこの「無駄なライセンス」のコストも上がります。管理センターのサインインログを確認し、90日以上ログインのないアカウントを洗い出して削減するだけで、値上げ分を吸収できるケースもあります。
③ プランの過不足を見直す
「全社員が一律 Business Standard」になっていませんか。デスクトップ版Officeをほとんど使わない現場社員は Basic で足りることもあり、逆にセキュリティ要件が高い部門は Premium が適切なこともあります。職種ごとに必要なプランを再設計すると、トータルコストを下げながら値上げを相殺できます。
④ Copilot・AI機能の要否を同時に判断する
今回の値上げ理由がAI機能の拡充である以上、「値上げ分を払うなら、AIを使い倒して回収する」という発想も有効です。無料の Microsoft 365 Copilot Chat の活用や、効果が見込める職種への有料 Copilot 導入を、値上げ対応とセットで検討すると投資対効果を高められます。
⑤ Google Workspace 乗り換えの損益分岐を試算する
最後の選択肢が、競合の Google Workspace への乗り換えです。ただし安易な乗り換えは禁物で、データ移行・メールアドレス移行・社員の再教育といった移行コストが値上げ額を上回るケースが少なくありません。Word・Excelのデスクトップ版やTeamsへの依存が低い組織であれば検討の価値がありますが、まずは「社員数×年間差額」と「移行に必要な総コスト」を並べて損益分岐を試算しましょう。
Microsoft 365 を継続するなら、まず現状把握から

ここまで見てきたとおり、値上げへの最適解は企業ごとに異なります。判断の出発点になるのは、次の3つの現状把握です。
- 契約更新日はいつか(年契約への切替が間に合うか)
- プラン別のライセンス数と稼働状況(休眠・過剰プランはないか)
- デスクトップ版Office・Teamsへの依存度(乗り換え可能性の判断材料)
これらを整理したうえで、自社のプラン構成・料金体系を改めて押さえておきたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
公式の料金は必ず最新情報をご確認ください。
Microsoft 365 値上げのよくある質問(FAQ)
本記事のテーマでよく寄せられる質問をまとめました。
Q. Microsoft 365 の値上げはいつから適用されますか?
A. 新しい価格は2026年7月1日から適用されます。新規契約はその日以降の開通分から、既存契約はプランごとの契約更新日が2026年7月1日以降に到来したタイミングから新価格が適用されます。「7月1日に一斉に請求が上がる」わけではなく、自社の更新日次第で影響時期が前後します。まずは契約更新日の確認が第一歩です。
Q. どのプランが、どれくらい値上げされますか?
A. 中小企業がよく使う法人プランでは、Business Basic が899円→1,049円(+16.7%)、Business Standard が1,874円→2,099円(+12.0%)、Business Premium が3,298円→3,548円(+7.6%)です(いずれも年契約・1ユーザー月額・税抜の換算値)。Business Basic など低価格プランほど値上げ率が大きい傾向です。
Q. 値上げ前に契約を更新すれば、現行価格を維持できますか?
A. 年間契約に切り替えてから更新すると、その契約期間中は更新時点の価格が維持されるのが一般的です。更新日が近い場合は「年契約への切替を更新日前に行い、現行価格をもう1年確保する」のが有効な対策です。ただし販売代理店や契約形態で条件が異なるため、契約先に必ず確認してください。
Q. 値上げを機に Google Workspace へ乗り換えるべきですか?
A. 一概には言えません。デスクトップ版Officeやteamsを業務の中心に使う組織は移行コストが値上げ額を上回ることが多く、継続が現実的です。一方、ブラウザ完結型で業務が回る組織は乗り換えで総コストを下げられる場合があります。社員数×差額と移行コストを並べて損益分岐を試算して判断しましょう。
まとめ — 値上げは「契約とライセンスを見直す好機」
Microsoft 365 の2026年7月値上げは、中小企業が多用する Business Basic・Standard ほど上げ幅が大きいのが特徴です。とはいえ年間の負担増は数万円〜十数万円規模であり、パニックになる必要はありません。むしろ次の手順で、値上げを「コスト最適化のきっかけ」に変えるのが賢い対応です。
- 契約更新日とプラン別ライセンス数を棚卸しする
- 更新日前に年契約へ切替え、現行価格を確保する
- 休眠ライセンス削減・プラン過不足の是正でコストを圧縮する
- AI活用での回収、または Google Workspace 乗り換えの損益分岐を試算する
ICTオフィス相談室では、Microsoft 365 のプラン最適化・ライセンス棚卸し・Google Workspace との比較検討まで、中小企業のコストとセキュリティのバランスを踏まえてご相談いただけます。値上げ対応にお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。
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