NTT東西のひかりクラウドPBXメリット・デメリットを徹底解説
クラウドPBXとは
そもそもクラウドPBXとは、クラウドサーバーに電話番号を紐づけて、スマートフォンやPCで、場所を問わず会社の代表番号の発着信ができるサービスです。テレワーク時にも最適ですし、クラウド活用が進む中、旧来のビジネスホンからの移行をする企業が多いです。
クラウドPBXの詳細については以下の記事で詳しく解説しています↓
NTT東日本、西日本が運営するクラウドPBXが、ひかりクラウドpbx
クラウドPBXは、いくつもの企業が提供しているサービスですが、その中でもNTT東日本、西日本が提供するサービスが、「ひかりクラウドPBX」です。
ひかりクラウドPBXは、NTTが提供するサービスということもあり、初めてクラウドPBXを導入する企業の場合、ブランドの安心感があり、よく検討される商品です。
ただ、一般的なクラウドPBXとは違う特徴があるサービスですので、以下ご紹介したいと思います。
ひかりクラウドPBXの特徴
ひかりクラウドPBXはフレッツ光(光回線)が必要
クラウドPBXには、光ファイバーがなんでも関係ないフルクラウド型のサービスがありますが、ひかりクラウドPBXはそうではありません。必ず、NTTの光ファイバー、フレッツ光の契約が必要となります。そのため、例えばレンタルオフィスで、自社で光ファイバーを引き込めない物件、マンションで光ファイバーはCATVしかダメな物件などでは、ひかりクラウドPBXを使うことはできません。
ひかりクラウドPBXの電話回線は、光電話
ひかりクラウドPBXには、ひかり電話オフィスエースが必要です。家庭用光電話、光電話オフィスタイプでは利用できません。
ひかりクラウドPBXのメリット
ひかりクラウドPBXでは、既存のビジネスフォンをGWという機械をレンタルして、設置することで利用が可能になります。そのため、ビジネスフォンのリースをしたばかりで、その電話機を使いたい企業には向いているサービスです。
ひかりクラウドPBXのデメリット
フレッツ光(光回線)が引けない物件では利用できない
さきほどもご説明しましたが、光ファイバー、NTTフレッツ光が必須のサービスとなります。そのため、NTTのフレッツ光が引き込めない物件では利用ができません。
光電話オフィスタイプ、家庭用の光電話では利用できない
光電話オフィスタイプや光電話では、ひかりクラウドPBXの利用ができません。そのため、例えば2~3人の企業だと、最適な光電話よりも、ひかり電話オフィスエースを使うことになり、電話回線部分の料金が高くなってしまいます。
特に影響するのは同時通話数の部分です。
以下、比較表を御覧ください。
プラン | 家庭用光電話 | 光電話オフィスタイプ | 光電話オフィスエース |
基本料、ch数 | 500円(1ch) | 1300円(3ch) | 1100円(1ch) |
1chあたりの追加ch料金 | 200円 | 400円 | 1000円 |
同時通話数上限 | 2ch | 8ch | 300ch |
上記の表を見てもわかるとおり、同時通話数8ch以上、つまり人数でいうと、20名以上くらいの企業に最適なのが、ひかり電話オフィスエースプランになります。
ひかりクラウドPBXを使うために、10名で光電話オフィスエースを使うのは、ちょっと割高になってしまうところがります。
10名単位での利用
ひかりクラウドPBXでは、アカウント数が10名単位となります。そのため、1人、2人での利用でも10名分の料金が必要となり、10名を超えて11名で利用する場合は、20名分の料金が必要となります。
30名以上では、1名単位で追加が可能ですが、30名未満の企業では、不必要なアカウント分も支払う必要があるため、ちょっと使いづらいところがあります。
ひかりクラウドpbxの料金
ひかりクラウドPBXでは、まるらくオフィスというNTTの総合ITサポートサービスを契約するかどうかで、料金が異なります。
まるらくオフィスありの場合
まるらくオフィスとは、NTTが提供するITサポートサービスで、ルーターは、オフィスではなく、NTT網に設置されており、セキュリティの強化、24時間監視、VPN通信が行えるようになるサービスです。
まるらくオフィスは月10,000円(税別)が必要となります。
つまり、ひかりクラウドPBX料金+まるらくオフィス10,000円+光電話オフィスエース料金がかかります。
例えば、10名で、1番号3ch、スマートフォンで利用する場合、
ひかりクラウドPBX16,500円 + まるらくオフィス10,000円 + 光電話オフィスエース3,100円 = 月額29,600円(税別) になります。
まるらくオフィスなしの場合
まるらくオフィスがない場合は、上記の料金表となります。
例えば、10名で、1番号3ch、スマートフォンで利用する場合、
ひかりクラウドPBX11,000円 + 光電話オフィスエース3,100円 = 月額14,100円(税別) になります。
できない機能がある
ひかりクラウドPBXは、一般的なクラウドPBXと異なり、できない機能がいくつかあります。
クラウドPBXでよく使われる機能 | ひかりクラウドPBXでできるか? |
通話録音 | × |
段階着信 | 〇 |
時間外アナウンス | × |
留守番電話 | 〇 |
外線転送 | 〇 |
IVR | × |
CRM連携 | × |
コールレポート | × |
PCソフトフォンでの通話 | × |
時間外アナウンスができない、通話録音ができない、PCソフトフォンも通話ができないということで、ひかりクラウドPBXは、通常の電話が使えればいいという企業様に向いているサービスと言えるでしょう。
まとめ
NTT東西の光クラウドPBXは、NTTのフレッツ光、光ファイバーと光電話オフィスエースとセットで契約するサービスでした。そのため、利用する物件で、NTTの光ファイバーが契約できるかどうかの確認が必要となります。
また、10名単位のサービスで、少人数企業の場合は、料金が高くなってしまうケースがあるので、注意が必要でしょう。
逆に、30名以上の企業で、既存のビジネスフォンを生かしたい場合には、向いているサービスだと思います。
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