IT導入補助金2025の最新情報をわかりやすく解説
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者向けに提供されている補助金制度であり、企業が新たなITツールやシステムの導入する際に導入費用の一部を補助する制度となっています。
本記事では、IT導入補助金2025の最新情報について詳しく解説します。
2024年12月18日の最新情報です!
中小企業庁のHPにて最新のチラシが公開となりました!
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/r6_it.pdf【2025年IT導入補助金変更点】
①通常枠:最低賃金近傍の事業者は、補助割合が1/2➡2/3へ
※最低賃金近傍の事業者とは、3か月以上最低賃金+50円で雇用している従業員が全体の30%以上であることを示したもの
②通常枠、インボイス枠:IT活用の定着を促す、導入後の活用支援に関する費用も補助対象に
③セキュリティ対策推進枠:小規模事業者は補助割合が1/2➡2/3へ、 補助上限が100万円➡150万円へ
すべて拡充という内容となりました!
※IT導入補助金2024の詳細については下記の記事を参考にしてください。
IT導入補助金は2025年も継続
2024年8月に中小機構のサイトで「令和6年度当初予算「サービス等生産性向上IT導入支援事業」に係る事務局の公募について」という公募がありました。
令和6年度の予算でIT導入補助金の事務局を募集していることもあり、2024年12月18日に、2025年度(令和7年)も引き続きIT導入補助金が継続されること発表になりました。
2025年IT導入補助金のスケジュールは?
公募要領では、2025年8月末まで事務局業務が続くようです。そのため、2025年度のスケジュールは2024年度の前半スケジュールと近いと推測できます。
2024年度のIT導入補助金のスケジュール | |
IT導入支援事業者の登録申請 | 2024年2月16日(金)受付開始~2024年7月30日(火)17:00 受付終了 |
ITツール(ソフトウェア、サービス等)の登録申請 | 2024年2月16日(金)受付開始~2024年7月30日(火)17:00 受付終了 |
交付申請期間 | 2024年2月16日(金)受付開始~2024年10月15日(火)17:00 受付終了 |
IT導入補助金では、以下の5つの枠が設けられています。
①通常枠
②インボイス枠(インボイス対応類型)
③インボイス枠(電子取引類型)
④セキュリティ対策推進枠
⑤複数社連携IT導入枠
枠ごとのスケジュールは、下記のとおりです。
【2024年度】通常枠のスケジュール | ||
申請回 | 申請締切日 | 交付決定日 |
1次締切 | 3月15日 | 4月24日 |
2次締切 | 4月15日 | 5月27日 |
3次締切 | 5月20日 | 6月26日 |
4次締切 | 6月19日 | 7月29日 |
5次締切 | 7月19日 | 8月30日 |
6次締切 | 8月23日 | 10月3日 |
【2024年度】インボイス枠(インボイス対応類型)のスケジュール | ||
申請回 | 申請締切日 | 交付決定日 |
1次締切 | 3月15日 | 4月24日 |
2次締切 | 3月29日 | 5月8日 |
3次締切 | 4月15日 | 5月27日 |
4次締切 | 4月30日 | 6月6日 |
5次締切 | 5月20日 | 6月26日 |
6次締切 | 6月3日 | 7月8日 |
7次締切 | 6月19日 | 7月29日 |
8次締切 | 7月3日 | 8月8日 |
9次締切 | 7月19日 | 8月30日 |
10次締切 | 8月2日 | 9月9日 |
11次締切 | 8月23日 | 10月3日 |
【2024年度】インボイス枠(電子取引類型)のスケジュール | ||
申請回 | 申請締切日 | 交付決定日 |
1次締切 | 3月15日 | 4月24日 |
2次締切 | 4月15日 | 5月27日 |
3次締切 | 5月20日 | 6月26日 |
4次締切 | 6月19日 | 7月29日 |
5次締切 | 7月19日 | 8月30日 |
6次締切 | 8月23日 | 10月3日 |
【2024年度】セキュリティ対策推進枠のスケジュール | ||
申請回 | 申請締切日 | 交付決定日 |
1次締切 | 3月15日 | 4月24日 |
2次締切 | 4月15日 | 5月27日 |
3次締切 | 5月20日 | 6月26日 |
4次締切 | 6月19日 | 7月29日 |
5次締切 | 7月19日 | 8月30日 |
6次締切 | 8月23日 | 10月3日 |
【2024年度】複数社連携IT導入枠のスケジュール | ||
申請回 | 申請締切日 | 交付決定日 |
1次締切 | 4月15日 | 5月27日 |
2次締切 | 6月19日 | 7月29日 |
3次締切 | 8月23日 | 10月3日 |
参考:事業スケジュール
IT導入補助金の補助対象について
2025年のIT導入補助金では、以下の5つの枠が設けられています。
①通常枠
②インボイス枠(インボイス対応類型)
③インボイス枠(電子取引類型)
④セキュリティ対策推進枠
⑤複数社連携IT導入枠
下記でそれぞれの枠の補助対象や補助率、補助額について解説します。
①通常枠
通常枠の補助対象者は、中小企業・小規模事業者等です。また、以下の3つが補助対象となっています。
通常枠の補助対象 | |
ソフトウェア | ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分) |
導入関連費(オプション) | 機能拡張やデータ連携ツールの導入、セキュリティ対策実施に係る費用 |
導入関連費(役務の提供) | 導入コンサルティング、導入設定・マニュアル作成・導入研修、保守サポートに係る費用、導入後活用を促す活用支援の費用 |
補助率・補助額は以下の通りです。
通常枠の補助率・補助額 | ||
対象 | 中小企業 | 最低賃金近傍の事業者 |
補助率 | 1/2 | 2/3 |
補助額 | ・1プロセス以上=5万円以上150万円未満・4プロセス以上=150万円以上450万円以下 | ・1プロセス以上=5万円以上150万円未満・4プロセス以上=150万円以上450万円以下 |
※最低賃金近傍の事業者とは、3か月以上最低賃金+50円で雇用している従業員が全体の30%以上であることを示したもの
こちらの通常枠ですが、申請する補助金額ごとに以下の差があります。
150万円以上の補助を受ける場合、4プロセス以上が必須で、かつ賃上げ目標も達成が必要です。
そのため、かなり難しくなりますので、購入額300万円未満の方がおすすめです!
②インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス枠(インボイス対応類型)は、インボイス制度に対応した会計ソフトや受発注ソフト、決済ソフトを導入し、労働生産性の向上をサポートすることを目的としています。
インボイス枠(インボイス対応類型)の補助対象は以下の通りです。
インボイス枠(インボイス対応類型)の補助対象 | |
ソフトウェア | インボイス制度に対応し、「会計」・「受発注」・「決済」の機能を有するソフトウェア |
オプション | ・機能拡張 ・データ連携ツール ・セキュリティ |
役務 | ・導入コンサルティング ・導入設定 / マニュアル作成 / 導入研修/導入後活用を促す活用支援の費用 ・保守サポート |
ハードウェア | PC / タブレット / プリンター / スキャナ / 複合機 POSレジ / モバイルPOSレジ / 券売機 |
ハードウェアを補助対象として申請する場合、そのハードウェアがソフトウェアの使用に資するものでなければいけません。
インボイス枠(インボイス対応類型)の補助率・補助額は以下の通りです。
インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト | ||
補助率 | 補助額 | |
中小企業は3/4、小規模事業者は4/5 | 50万円以下 | |
2/3以内 | 50万円超〜350万円以下 |
PCやタブレット、POS等も対象に
以下の金額まで補助が受けられます。
種別 | PC、タブレット | POS、レジ端末 |
補助額(補助割合1/2) | 10万円まで | 20万円まで |
なお、10万円のPCを2台購入して、合計20万円でもOKです。1/2補助で10万円の負担ですみます。
会計、受発注、決済以外の機能は対象外
例えば会計ソフトでマネーフォワードやfreeeの場合、会計以外に請求書発行や、経費精算などの機能もついてきます。そこの人数部分の従量課金ですが、それが会計ソフトではなく、経費精算についてのものだと、デジタル化基盤導入類型の対象外になってしまいます。
ですので、人数が多い企業で、たとえばマネーフォワードを入れて、経費精算も行う場合は、インボイス枠よりも、通常枠の方が得するようになります。
③インボイス枠(電子取引類型)
インボイス枠(電子取引類型)は、インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援する枠です。インボイス枠(電子取引類型)の補助対象は、受発注ソフトとクラウド利用料(最大2年分)となっています。
受発注ソフトについての要件は以下の通りです。
画像引用元:インボイス枠(電子取引類型)
【電子取引類型の対象経費の計算の仕方】
上記文言が、わかりづらいですよね。基本は大手企業が、下請け企業に仕事を依頼するときを想定してもらうとわかりやすいと思います。
大手企業(発注側) ➡ 下請け企業等取引先(受注企業)
ということになります。
そして、さらにややこしいのですが、全額が補助対象になりません。対象になるのは、受注側のアカウント数を分母として、分子をそのうち中小企業に利用してもらうアカウント数が補助対象費用となります。
つまり、アカウントを100契約し、自社で60使って、取引先に40渡す例を想定しましょう。この40のうち、10が中小企業だった場合、10/40。つまり1/4が補助対象経費になります。
※自社アカウント分は無視していい。
例えば月10万円、2年間で240万円かかったとして、その1/4ですから、この事例では、60万円が補助対象という計算になります。
インボイス枠(電子取引類型)の補助率・補助額と、スケジュールは以下の通りです。
※インボイス制度に対応した受発注システムが対象
インボイス枠(電子取引類型)の補助率・補助額 | ||
補助率 | 補助額 | |
中小企業、小規模事業者は2/3以内 | (下限なし)〜350万円以下 | |
その他事業者等は1/2以内 | (下限なし)〜350万円以下 |
インボイス枠(インボイス対応類型)の詳細や関連資料については、以下のページをご覧ください。
④セキュリティ対策推進枠
セキュリティ対策推進枠は、サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するために、サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策をサポートすることを目的とした枠となっています。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表している「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているサービスの中にある、IT導入支援事業者が提供し、かつ事務局に事前登録されたサービスを導入する際のサービス利用料(最大2年分)を補助します。
通常枠の補助率・補助額 | ||
対象 | 中小企業 | 小規模企業 |
補助率 | 1/2 | 2/3 |
補助額 | 5万円~150万円 | 5万円~150万円 |
※小規模事業者とは、役員を除く従業員数が5名以下の企業
⑤複数社連携IT導入枠
複数社連携IT導入枠は、業務上つながりのあるサプライチェーンや、特定の商圏で事業を営む複数の中小企業・小規模事業者等が連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みをサポートする枠となっています。
複数社連携IT導入枠の補助対象は、以下の3つです。
複数社連携IT導入枠の補助対象 | |
基盤導入経費 | ・ITツール(「会計・受発注・決済」の機能を保有するソフトウェア)・役務およびそれらの使用に資するハードウェア |
消費動向等分析経費 | ・異業種間の連携や地域における人流分析・商取引等の面的なデジタル化に資するソフトウェアとそのオプション・役務
・ハードウェア |
その他経費 | 参画事業者のとりまとめに係る事務費や専門家費 |
補助額・補助率は以下の通りです。
画像引用元:複数社連携IT導入枠
複数社連携IT導入枠のスケジュールは、以下の通りです。
IT導入補助金2025の採択を目指すために企業が行うべき準備
2025年のIT導入補助金に採択されるためには、下記の準備を行う必要があります。
- 業務課題の明確化と改善目標の設定
- 導入するITツールの選定
- IT導入支援事業者との連携
- IT導入補助金の最新情報をチェックする
こちらについて詳しく解説していきます。
業務課題の明確化と改善目標の設定
企業がIT導入補助金を活用するためには、まずは自社の業務課題を明確にする必要があります。
補助金の目的は、ITツールの導入によって生産性を向上させることです。現在の業務プロセスでの問題点(手作業が多く時間がかかっている、データの一元管理ができていないなど)を洗い出し、具体的な改善目標(業務効率化やコスト削減、売上向上など)を設定しましょう。
導入するITツールの選定
明確になった課題に対して、どのツールがそれを効果的に改善できるのか確認して、選定を済ませておきましょう。
IT導入補助金は実際には3月~8月の申請が予想され、ゆっくり検討していると、期限を過ぎてしまう恐れがあります。できればIT導入補助金2025の募集開始前にツール選定が終わっているのがベストだと思います。
IT導入支援事業者との連携
IT導入補助金の申請は、企業単独ではなくIT導入支援事業者と連携して行います。支援事業者は、補助金の申請手続きや必要な書類の作成をサポートしてくれます。
早めにパートナーとなる支援事業者を選定し、事前に相談を始めることが重要です。
弊社はIT導入補助金支援事業者として、IT導入補助金の申請や導入に関するサポートを実施しています。IT導入補助金の申請を検討している方は、お気軽にお問合せください。
IT導入補助金の最新情報をチェックする
IT導入補助金の内容や申請条件は年度ごとに変更されることがあります。そのため、2025年に向けて最新の情報を常に確認することが重要です。補助金の申請期間や採択基準、必要書類などが公表され次第、すぐに対応できるよう準備を進めておきましょう。
まとめ
今回は、IT導入補助金2025の最新情報について解説しました。IT導入補助金2025のスケジュールは2024年度の前半スケジュールと近いと推測されています。2025年の採択を目指すためにも、下記の準備を今から進めておきましょう。
●業務課題の明確化と改善目標の設定
●導入するITツールの選定
●IT導入支援事業者との連携
●IT導入補助金の最新情報をチェックする
株式会社アーデントは、IT導入補助金の支援事業者を行っております!
アーデントからIT導入補助金を使ってクラウドツールを導入するメリットは以下の通りです。
メリット①対象ツールを2年間、半額、もしくは1/4で利用可!
メリット②会計、経費精算、請求書処理、受発注ツール導入なら、PCやタブレットの購入も補助が受けられ半額!
メリット③補助期間終了後は、公式価格よりお値引き!
メリット④各種IT活用、DX、保守サポートでより貴社のIT化を促進、生産性を向上します!
【弊社取り扱いクラウドツール】
GoogleWorkspace※、Microsoft365、JUST.DB、kintone、サイボウズオフィス、chatwork、LINEWORKS、マネーフォワード、freee、楽楽精算、楽楽販売、楽楽勤怠、freeeサイン、クラウドサイン、勤革時、OASIS、zoho、GMOトラストログイン、バクラクシリーズ、カスペルスキー、ESET、ウイルスバスタークラウド、NotePM、RoboTANGO、Adobe Acorbat、leaf、ロジザードZERO、DX-Suite、LANSCOPE、iTutor、INNOVERAPBX、MOTTEL※、yoom※など
※こちらのツールは補助期間終了後の値引不可
また、上記以外のツールも取り扱いできるものが多々ありますので、一度ご相談ください。
IT導入補助金2025の詳細、お問合せはお電話頂くか、以下の記事を御覧ください↓
IT導入補助金お問合せ:03-5468-6097
以下の動画では、採択のポイントや申請にあたっての注意点などを詳しく解説していますので、
あわせてご覧ください!