クラウドPBXのネットワーク、機器構成図をわかりやすく解説!
クラウドPBXとは
クラウドPBXとは、今までのビジネスホンの機能をクラウドサーバーが行う、事業用の電話システムのことを言います。多くの企業では、デスクの上に、電話機を設置し、またオフィス内に交換機(PBX)を設置して、電話の取次ぎ、内線通話を行ってきました。
これらの機能をクラウドサーバー上のソフトウェアが代替するのがクラウドPBXです。
クラウド化により、インターネットがつながれば、どこでもスマートフォンやPC,専用のIP電話機を使って通話が可能になります。
その他たくさんのメリットがありまして、詳細は以下の記事を御覧ください↓
クラウドPBXの基本構成図
クラウドPBXのネットワーク、機器の基本構成図は上記のようになります。
クラウドサーバー上のソフトウェアがPBXの機能を提供し、内線通話や保留転送、留守番電話、営業時間外アナウンスなどを提供します。
電話の着信は、インターネットを取って、オフィスのONU、ルーターを通って、スマートフォンやPC、IP電話機に着信するようになります。
種類別クラウドPBX導入時のネットワーク、機器構成図3選
ここでは、実際に多い構成図のケースをパターンごとにご紹介します。
①光ファイバー2本引き込みする構成図
このパターンでは、物理的に光ファイバーを2本引き込みます。多いのが社内LAN用にNUROBIZ。電話用にはNTTフレッツ光という構成です。ルーターも2台用意して、接続をします。
社内LAN側のパケットが、電話のネットワークを圧迫することがありませんし、細かいセキュリティのUTMなどを社内LAN側で設置している場合、音声パケットをブロックしてしまうことがあるのですが、それもありませんので、シンプルでわかりやすい構成です。
欠点は光ファイバーが2本引き込みますので、その分の費用が追加になってしまいます。
②NTTフレッツで2セッション構成
このパターンでは、NTTのフレッツ光をセッション分けというものを行います。物理的な光ファイバー1本に対して、論理的に2つ光ファイバーがあるかのように接続することが可能になっています。
この方式では、光ファイバー1本分の契約で、LANを2つにわけることができますので、コストが安く抑えられます。
ただし、ルーターは2つ、プロバイダーも2つ必要です。論理的に全く別の光ファイバーとネットワークの構成になりますので、社内LAN側のパケットと電話用のパケットが混ざることもありませんので、社内LAN側でファイアウォールなどを設定しても電話には影響がありません。
ただ、1本の光ファイバーを分けて使いますので、パケットが2つのLANでともに大量に送受信をすると、遅延が起きる可能性が高まります。
③光電話活用のため、GW(ゲートウェイ)を設置
このパターンでは、NTTのIP電話サービス、光電話をそのまま活用してクラウドPBX化を行います。そのため、セッション分けを行い、社内LANと、電話用LANに分けます。そして、電話用LAN側にGW(ゲートウェイ)という機器を設置し、光電話の番号設定を行います。
また、クラウドサーバーとの通信用に固定IPが必要となります。
光電話の番号でクラウドPBX化をする場合は、必ずこの構成になります。
まとめ
ここまでクラウドPBXのネットワーク、機器構成図をご紹介してきました。社内のLAN環境、UTMの設置があるかどうかや、クラウドPBX化したい電話番号が光電話発番かどうかなどで、構成図は変わります。
クラウドPBXに番号そのまま移行できるか、光電話から変えられないのかについては以下の記事で詳しく解説しています↓
この辺りはかなり複雑なので、実際には、ヒアリングをさせて頂き、ネットワーク構成図などを拝見して、最適な構成をご提案しています。
ただ、ネットワーク構成図もないケースもありまして、その場合、NTTの明細等を拝見して、確認してご提案という段取りを行ったりもしています。
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株式会社アーデント 代表取締役。2006年にオフィス専門不動産会社アーデントを創業。その後、オフィス賃貸仲介、ワークプレイス作りに10年以上携わり、合計500社以上のオフィス移転をサポート。2018年よりクラウドPBXを中心にネットワーク、通信分野を専門に400社以上の電話、ネット環境づくりをサポート。2022年より100以上のクラウドサービスの販売を開始。
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