導入前に知っておきたいクラウドPBXの良い評判と悪い評判
クラウドPBXとは、近年市場シェアが拡大しつつある、インターネットを介した電話回線サービスのことです。
今回は、クラウドPBXの導入を検討している方向けに、クラウドPBXの良い評判や悪い評判をお伝えします。
複数のクラウドPBXを比較する際のポイントも解説しています。クラウドPBXを選定するうえでの参考資料としても、この記事をぜひお役立てください。
クラウドPBXの詳細については以下の記事で解説↓
クラウドPBXの良い評判
クラウドPBXに対する良い評判を8点ご紹介します。クラウドPBは、主にコスト面や業務効率に対しての利点が多いです。
現在の仕事内容に関して、コスト削減や業務効率の向上の面でお悩みの方は、とくに注目してご覧ください。
さまざまなコストを削減できる
クラウドPBXは、コスト削減に大きな効果をもたらします。具体的には、初期費用と通話料金を抑えられます。
まず、クラウドPBXの初期費用に関しては、数千円〜数万円で導入可能です。数十万から数百万かかる従来の電話環境の構築に比べると、その差は一目瞭然でしょう。
初期費用が安い理由としては、従来のような主装置の購入や、配線工事が不要であるためです。クラウドPBXは、インターネット環境内での初期設定を行うことで導入が完了します。
また、通話料金の抑制にも効果的です。相場は3分につき8円であり、通常の電話であれば3分10〜30円かかる場合があります。距離によって変動する従来の電話に比べ、クラウドPBXはインターネットを介するため、一律料金で利用可能です。
スマホやPCを電話機にできる
アプリをダウンロードすることで、既存のスマホやPCを電話機にできます。そのため、社用の新しい端末を購入する必要がなくなります。
また、スマホやPCを電話機にできるということは、場所を問わずに電話を受けられるということです。たとえば、テレワーク中の社員や出先にいる営業マンでも、会社に掛かってきた電話を受けられます。
さらに、クラウドPBXは内線通話にも対応しているため、従来と同じように社内での伝達をスムーズに行えます。
クラウドPBXは、いろんな働き方に対応できる柔軟な電話回線サービスです。
UC機能が利用できる
クラウドPBXの一部には、UC機能を利用できるものがあります。UC機能とは、企業で使用されている連絡手段(電話、メール、チャット、Web会議など)を一括で管理できる機能のことです。
UC機能が使えると、システム管理に使われる費用の削減や、テレワークやフレックスタイム制などの多様な働き方を実現できるなどのメリットがあります。
また、UC機能には在籍確認機能が搭載されているため、在席中を狙って連絡をとれたり、電話が不通の場合でも代わりにチャットで連絡できたりするなど、業務の効率化にもつながります。
簡単に増設・削減できる
従来の電話環境であれば、スタッフの増員や退職時は、その都度端末の購入や工事が必要でした。しかし、クラウドPBXでは端末の購入や工事は不要であり、簡単に増設や削減が可能です。
実際には、アプリをインストールすると増設され、アプリを削除し契約数を減らすと削減となります。
クラウドPBXを導入すると、スタッフの増減に関する業務が大幅にカットでき、柔軟な対応が可能になります。
セキュリティ対策がしっかりしている
クラウドPBXは、セキュリティ対策に関しても好評です。
具体的な内容としては「24時間365日体制」や「定期的にアプリをアップデート」をセキュリティ対策として、各サービス提供会社が実施しています。
まず、24時間365日体制で管理されていることで、スタッフが不在である深夜の時間帯や休日でも、復旧作業をサービス提供会社が行ってくれます。
また、アプリの定期的なアップデートは、機能の充実度向上と合わせてセキュリティ強化にも効果的です。不正アクセスやその予兆があった場合に、アップデートを通じてセキュリティが強化されます。
各サービス提供会社では、常にセキュリティ対策を整えてクラウドPBXを提供しています。
個人事業主から大企業まで利用できる
個人事業主から大企業まで、どんな組織体制でも使えるのがクラウドPBXです。なぜなら、コスト抑制に効果的であり、働き方や回線の増減に柔軟な対応ができるためです。
たとえば、個人事業主であれば頻繁な外出により、スマホでの連絡が多くなる傾向があります。その場合、事務所の電話からの転送費や初期費用の抑制を考えると、クラウドPBXがぴったりです。
また、大企業であれば従業員の増減や多様な働き方、ランニングコストなどの面からも、クラウドPBXは効果的な電話回線サービスといえます。
ただし、組織体制によって、適したクラウドPBXは変わってきます。複数のクラウドPBXを比較し、ニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。
災害対策ができる
クラウドPBXには専用機器を物理的に設置する必要がないため、機器が損傷するリスクがなく、緊急時でも連絡することが可能です。
実際には、地震や台風などの災害時やパンデミックの影響でテレワークになった際に、クラウドPBXは災害対策として役立ちます。
また、クラウドPBXを提供している会社の中には、複数のデータセンターで運用している場合もあります。その場合、災害で1箇所のデータセンターが被害にあった場合でも、ほかのデータセンターでクラウドPBXが運用可能です。
災害対策にとくに力を入れたい場合は、複数のデータセンターで運用している会社のクラウドPBXの利用を検討しましょう。
自社で使用中のシステムと連携できる
クラウドPBXは、すでに社内で使用しているシステムとの連携も可能です。既存のシステムとクラウドPBXの連携により、業務の効率化が図れます。
連携できるシステムの代表的なものとしては、主に以下のとおりです。
● CRM(顧客管理システム)
● SFA(営業支援システム)
● 無人の受付管理システム
● Web電話帳
CRMやSFAとの連携では、電話の受信時に顧客情報がPC上で表示されるようになり、話をスムーズに進められます。
無人の受付管理システムと連携させると、来客の際に社内の担当者へ直接電話がつながるようになります。また電話が不通の場合は、チャットツールでの伝達も可能です。従来のように、電話を受けた者が担当者へ取り次ぐ手間が減り、業務効率化へつながります。
Web電話帳との連携が活躍するのは、主にリモートワークの場合です。Web電話帳はクラウド上でデータ管理がされているため、社内外へ連絡をする際に必要な情報をすぐに表示できます。
クラウドPBXの悪い評判
クラウドPBXには良い評判もあれば、やはり悪い評判も見受けられます。クラウドPBXを導入する前にデメリットをしっかり把握し、自分の現在の状況と照らし合わせながら、必要に応じて対策を練りましょう。
一部の電話番号が使えない
クラウドPBXの中には、一部の電話番号が使えない場合があります。たとえば「050」から始まる番号や、フリーダイヤルのみにしか利用できないサービスが一部存在します。
どのクラウドPBXを使うかを判断する際は「03」「06」などの市外局番に対応しているサービスを選びましょう。
特殊番号に発信できない
クラウドPBXは、インターネットを利用した電話回線サービスであるため、アナログ回線には対応していません。
具体的にいうと、クラウドPBXは以下の番号への発信はできません。
● 110:警察機関への緊急通報
● 119:消防機関への緊急通報
● 118:海上保安期間への緊急通報
● 113:電話故障時の受付
そのため、総務省はクラウドPBX上から緊急通報を行う場合は、以下の機能を搭載するように義務付けています。
(以下引用)
● 管轄の緊急通報受理機関(警察、海上保安庁、消防)へ接続する機能
● 発信者の位置情報等を通知する機能
● 回線を保留または呼び返し等を行う機能
「引用元:総務省|安全・信頼性の向上|緊急通報の機能https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/net_anzen/hijyo/tuho.html」
特殊な電話番号が使えない旨を社内で共有し、緊急時の場合も想定してクラウドPBXを導入するようにしましょう。
電話番号を引き継げない
電話番号の引き継ぎができない場合があります。
実際に電話番号を引き継げない場合としてよくあるものは、以下のとおりです。
● NTT以外で発番した場合
● 「050」から始まる番号の場合
● クラウドPBXの導入とともにエリアをまたぐ場合
● クラウドPBX自体が番号ポータビリティに対応していない
NTT以外で発番した場合は、番号ポータビリティ自体の利用もできないため、注意が必要です。なぜなら、番号ポータビリティとはNTT発番の番号を引き継ぐサービスであるためです。
「050」から始まる電話番号は、番号を提供している通信事業者ごとに管理されているため、番号の引き継ぎが原則できません。
クラウドPBXの導入と同時にエリアをまたぐ場合は、光回線利用のクラウドPBXと、IP電話利用のクラウドPBXで取得できる電話番号が異なります。光回線利用では、市外局番やフリーダイヤル、IP電話利用では「050」「0120」「0800」の番号を基本的に取得できます。
通話品質が低い
インターネットを介して通話を行うのがクラウドPBXであるため、ネット環境によっては、通話品質が低下してしまいます。
たとえば、サービス提供会社自体が元々、通話品質の悪い電話回線サービスを行なっている場合や、地下鉄や高層階ビルなどの一般的に電波が届きにくい場所では、通話品質が低下する可能性が考えられます。
また、スマートフォンとアプリの相性や、現在利用しているインターネット回線が低速であることも、通話品質の低下につながる要因の一つです。
通話品質の低下を防ぐには、通話品質に定評のあるクラウドPBXを選ぶ、もしくは高速のインターネット回線をつなぐなどの対策が効果的です。
クラウドPBXの比較ポイント
さまざまな会社がクラウドPBXを提供しているため、何を基準に選べばよいのか分からなくなることもあるでしょう。
その際に選ぶ基準となる比較ポイントを8つご紹介します。
クラウドPBX導入前には、この8つのポイントを満たしているかを確認しましょう。
導入目的がはっきりしているか
クラウドPBXを導入する前に「なぜ今回クラウドPBXを導入しようと思ったのか」という目的を明確にしましょう。
目的によって、適したクラウドPBXは変わってきます。
一般的なクラウドPBXの導入目的別に、より重視すべきポイントが以下のとおりです。
● テレワークに対応できる職場環境にしたい:CTIと連携できるか
● 新しい電話回線をつなぎたい:費用や機能が自社とマッチしているか
● 災害対策として導入したい:データのバックアップや通話品質に定評があるか
各クラウドPBXの特徴をしっかり押さえたうえで、選定しましょう。
音質は安定しているか
音質の安定性も、クラウドPBXを選ぶうえで重要なポイントです。
どのように音質の安定性を事前に確認するかは、各サービス提供会社の口コミやレビューを調べたり、無料トライアルで試すなどといった方法があります。
ただし前述したとおり、現在利用しているインターネット回線が原因で、音質の安定性が損なわれている場合も考えられます。クラウドPBXを導入する前に、利用しているインターネット回線の品質も確認しておきましょう。
サポートは充実しているか
クラウドPBXの利用には、サポートの充実度が利用を継続するかどうかの鍵を握っています。
具体的には、サポートを導入する前から導入後、トラブル発生時などの各段階で担当者とのやり取りを通じて、サポートの充実度を確認できます。しかし、実際に導入した後に思うようなサポートを受けられない、と判明する可能性もあります。
サポートの充実度は、クラウドPBXを導入する前に各サービス提供会社の公式サイトへアクセスし、どのようなサポート体制を実施しているかを確認しましょう。サービスが充実しているといえる代表的な指標は、以下のとおりです。
● 相談窓口の受付時間が幅広い→例:24時間365日対応
● 電話以外にもメールやチャット、訪問など対応の仕方が豊富であるか
● 迅速な対応を行っているか
また、公式サイトの確認のみであれば、サービス提供会社の主観的な情報のみしか得られません。客観的視点を取り入れるためにも、公式サイトのほかに、各サービス提供会社の口コミやレビューの確認も事前に行っておきましょう。
使い勝手はよいか
使いやすいクラウドPBXを選ぶことで、IT機器に不慣れな社員でも継続的に利用しやすいです。
使い勝手を確かめるには、やはり無料トライアルの実施がベストな方法です。無料トライアルでは、主に以下のことを重点的に確認しましょう。
● 画面のデザインや操作性がシンプルであるか
● 音声が聞き取りやすいか
● 業務で必要な機能が搭載されているか
無料トライアル後は、社員ごとのヒアリングも必要です。ヒアリングでは、操作に対して不安や違和感はないか、改善の余地があるのかどうかなどを話し合い、必要に応じてサービス提供会社にも相談しましょう。
必要な機能が搭載されているか
業務上で必要だと思う機能について、クラウドPBXに搭載されているかを確認しましょう。
クラウドPBXに備わっている機能は、主に以下のとおりです。
● CTI(顧客情報表示)機能
● IVR(自動音声応答)機能
● 共通電話帳
● 通話録音機能
● チャット機能
● スマートフォンやPCの内線化機能
たとえば、顧客からの問い合わせが頻繁に発生する会社であれば、CTI機能と IVR機能が充実したクラウドPBXがおすすめです。両者の機能により、問い合わせ業務の効率化につながります。
また上記の機能のほかに、既存のシステムとの連携ができるかどうかも、機能面では重要なポイントとなります。
クラウドPBXの導入前に不明点があれば、サービス提供会社に相談し、搭載されている機能がどういうものであるかの理解度を高めておきましょう。
十分にセキュリティ対策されているか
セキュリティ面も、クラウドPBX導入前に行うべき重要な確認事項です。
なぜなら、クラウドPBXはインターネットを介した電話回線サービスであるため、サイバー攻撃や情報流出などのリスクを伴います。また、セキュリティに関してはサービス提供会社へ一任することになるため、ユーザー側で対策をするには限界があります。
セキュリティ対策が十分かどうかは、主に以下のような指標をもとに判断しましょう。
● 自社のプライバシーポリシーを満たしているか
● 導入実績や口コミ
● サービス開始から現在までの期間の長さ
● 通信の暗号化機能が搭載されているか
また、自社のセキュリティ対策自体が万全かどうかも合わせて確認し、必要に応じてセキュリティ対策用ソフトの導入も検討しましょう。
適正な料金で利用できるか
目的に沿った適正な料金での利用ができるかどうかも重要視しましょう。料金が適正かどうかを見極めるには、相見積もりが効果的です。
クラウドPBXの利用で発生する主な料金は、初期費用や月額料金、通話料です。また、オプションの用意がされている場合もあります。複数の見積書から、これらの料金を比較しましょう。
料金の比較をする際は、料金の安さにとらわれすぎないようにしましょう。一見安いと思っても、オプションの追加が必要となり、結果的に料金が高くなる場合も考えられます。
ランニングコストを考慮し、総合的に判断しましょう。
無料トライアルを試せるか
クラウドPBXを利用するかどうかの検討材料として最も効果的なのが、無料トライアルです。導入を検討しているクラウドPBXの提供会社が無料トライアルを実施していれば、ぜひ申し込みをしましょう。
「使ってみたら、意外とイメージと違った」「検討していなかった機能を試したら、案外よかった」など、試してみないと気づけなかった点があるかもしれません。
また、疑問点や不安点をなるべく払拭するためにも、無料トライアルは効果的です。
まとめ
今回は、クラウドPBXの良い評判や悪い評判、比較ポイントについてご紹介しました。
適切にクラウドPBXを利用するには、事前にクラウドPBXを導入する目的を明確化させ、その目的に沿ったクラウドPBXを選ぶことが大切です。機能面やコスト面などは相見積もりを通して複数の会社を比較し、無料トライアルがあればぜひ利用してみましょう。
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