Firebaseのデータベースとは?Firestore・Realtime Database・Cloud SQLの違いと選び方【中小企業向け】
はじめに〜アプリの「データの置き場所」をどう選ぶか
アプリを作るとき、必ず必要になるのがデータの保存先(データベース)です。顧客情報、在庫、申請内容――こうしたデータをどこにどう持つかで、アプリの使い勝手やコストが変わります。
Googleの開発基盤Firebaseには、用途に応じて選べるデータベースが用意されています。この記事では、Firebaseの3つのデータベースの違いと、中小企業がどれを選べばよいかを、料金や注意点もふくめてやさしく解説します。

Firebaseのデータベースとは?(3つの選択肢)
Firebaseで使えるデータベースは、大きく3種類です。それぞれ得意なことが違うため、作りたいアプリに合わせて選びます。
ざっくり言うと、Cloud Firestore(ドキュメント型)、Realtime Database(リアルタイム型)、Cloud SQL(表形式・リレーショナル型)の3つです。順に見ていきましょう。
① Cloud Firestore(ドキュメント型・まず標準)
Cloud Firestoreは、Firebaseで新しくアプリを作るときの標準的なデータベースです。データを「ドキュメント」という単位で柔軟に保存でき、検索や絞り込みがしやすいのが特徴です。
スマホの電波が弱い場所でも使えるオフライン対応や、データが増えても安定して動く拡張性を備えており、多くのアプリで第一候補になります。
② Realtime Database(リアルタイム同期が得意)
Realtime Databaseは、Firebaseの初期からあるデータの変化を即座に全員へ反映するのが得意なデータベースです。
チャット、共同編集、位置情報の共有など、「今この瞬間の状態をみんなで見たい」アプリに向いています。一方で、複雑な検索や絞り込みは苦手なため、シンプルなデータを扱う場面で力を発揮します。
③ Cloud SQL(表形式・2026年から利用可)
Cloud SQLは、Excelのような表形式でデータを扱うリレーショナルデータベースです。2026年からFirebaseで利用できるようになりました。
「商品ごとの在庫を集計する」「期間で売上を絞り込む」といった、表計算的な集計や複雑な条件での検索が得意です。これにより、受発注管理や在庫管理などの業務アプリもFirebaseで作りやすくなりました。

3つの違いを比較
3つのデータベースの特徴を表にまとめました。
| 観点 | Cloud Firestore | Realtime Database | Cloud SQL |
|---|---|---|---|
| データの形 | ドキュメント型(NoSQL) | JSONツリー型(NoSQL) | 表形式(リレーショナル) |
| 得意なこと | 検索・拡張性・オフライン対応 | 即時のリアルタイム同期 | 集計・複雑な絞り込み |
| 向いている例 | 多くのアプリの標準 | チャット・共同編集・位置共有 | 受発注・在庫・販売管理 |
| 料金の考え方 | 使った分だけ(無料枠大) | 使った分だけ(通信量など) | 常時起動の固定課金 |
料金の考え方(無料枠 vs 固定費)
データベースは、選び方によって費用感が大きく変わります。目安を整理しました。
| データベース | 料金の考え方 | 小規模での費用目安 |
|---|---|---|
| Cloud Firestore | 読み書きの回数に応じた従量制。無料枠が大きい | 無料枠内なら0円〜 |
| Realtime Database | 保存量と通信量に応じた従量制 | 小規模なら無料枠〜少額 |
| Cloud SQL | サーバーが常時動く分の固定課金(無料枠なし) | 最小構成で月1,500〜3,000円程度〜 |
ポイントは、FirestoreやRealtime Databaseは「使った分だけ」で小さく始められるのに対し、Cloud SQLは常時起動のため月数千円〜の固定費がかかることです。金額はドル建て・利用量・リージョンで変わるため、本格運用の前に試算しておくと安心です。
中小企業はどう選ぶ?(用途別の目安)
専門的に見えますが、選び方はシンプルです。次の目安で考えると失敗しにくくなります。
まず迷ったらCloud Firestore。多くのアプリに対応でき、無料から始められます。チャットや共同編集などリアルタイム性が最優先ならRealtime Database。そして受発注・在庫・販売管理など、表計算のような集計が中心ならCloud SQLです。
実際には、AIに「こういう業務アプリを作りたい」と伝えれば、適したデータベースの選定も含めて提案してもらえる時代になっています。まずは小さく試し、用途に合わせて見直していくのが現実的です。

導入時の注意点
データベース選びで、中小企業が押さえておきたい点をまとめます。
ひとつめはデータ設計です。「何を1件として管理するか」を最初に決めておくと、後から使いやすくなります。ふたつめは課金の仕組みです。従量制のFirestoreは、使い方によってはアクセスが増えると費用がかさむことがあるため、想定利用量での試算が大切です。
みっつめは後からの移行です。一度作り込むと別のデータベースへ移すのは手間がかかります。最初の選定で迷う場合は、専門家に相談して決めると安心です。
デジタル化・AI導入補助金は使える?
Firebaseやそのデータベースの利用料そのものは、補助金の対象外となることが多いです。一方で、業務のデジタル化に使うクラウドツール(Google Workspaceなど)は補助金の対象になり、Google Workspaceの2年分と導入費用を補助金に含めることが可能です。
「土台のクラウドは補助金を活用し、アプリ部分はFirebaseの無料枠から始める」といった組み合わせで、コストを抑えながらDXを進められます。
アーデントは補助金の申請支援に対応しており、「どこに補助金を使えるか」「自社の業務にどのデータベースが合うか」といった段階からご相談いただけます。

よくある質問(FAQ)
Q1. Firebaseのデータベースには何がありますか?
A. 主に「Cloud Firestore」「Realtime Database」「Cloud SQL(2026年〜)」の3つです。多くのアプリではまずFirestoreが標準的な選択肢になります。
Q2. FirestoreとRealtime Databaseはどちらを選べばよいですか?
A. 迷ったらFirestoreがおすすめです。チャットや共同編集など、変化を即座に全員へ反映したい場合はRealtime Databaseが向きます。
Q3. 受発注・在庫管理のアプリにはどれが向いていますか?
A. 表形式での集計が得意なCloud SQLが向いています。2026年からFirebaseで使えるようになり、業務アプリにも対応しやすくなりました。
Q4. 無料で使えますか?
A. FirestoreとRealtime Databaseには無料枠があり小規模なら0円〜。Cloud SQLは無料枠がなく、最小構成でも月1,500〜3,000円程度の固定費がかかります。
まとめ
Firebaseのデータベースは、ドキュメント型のCloud Firestore、リアルタイム同期が得意なRealtime Database、表形式のCloud SQLの3つから選べます。
迷ったらまずFirestore、リアルタイム性が必要ならRealtime Database、受発注・在庫など集計が中心ならCloud SQL、というのが選び方の目安です。料金は無料から始められるものと固定費がかかるものがあるため、用途と費用感の両面で選ぶことが大切です。
アーデントでは、データベースの選定からアプリ開発、補助金を活用したコスト削減、運用までを一貫してご支援します。自社アプリやDXをご検討の方は、お気軽にご相談ください。
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