そもそもVPNとは?リモートアクセスVPNと拠点間VPNの違いを解説
VPNとは
VPNとは、Virtual Private Networkの略で、「仮想専用線」を指します。インターネット上を通るデータや通信は盗み見や、改ざんされるリスクがあり、特に個人情報等のやりとりは危険があります。そんなときに活用したいのがVPNです。物理的な専用線ではなく、仮想的にあたかも専用線を引いているように、セキュリティを高めたネット接続方法を言います。
特に、無料WIFIでは、セキュリティが低く、簡単にハッキングができてしまいます。テレワークが浸透してきている昨今、VPNでのネット接続が重要になってきています。
VPNの方式には、いくつも種類があるのですが、ここではそういった技術的な話しは省きまして、VPNを利用する時に、最近のコロナの影響によるテレワークでよく活用が増えているリモートアクセスVPNと複数拠点を結ぶ拠点間VPNの違いについて解説したいと思います!
リモートアクセスVPNと拠点間VPNの違い
リモートアクセスVPNとは
テレワークが増えて、一気に需要が増えているのが、このリモートアクセスVPNでしょう。自宅から、会社のシステムにアクセスする場合に使うのがこちらです。リモートデスクトップと異なり、セキュリティ高く社内のシステムやPCにアクセスして仕事をする事ができます。
主にリモートアクセスVPNサービスを契約して使う事が多いです。
商品事例①NTTのフレッツVPNワイド
以下はNTTのVPNサービスで、利用者1人あたり月額1980円~で利用できます。
商品事例②マジックコネクト
こちらは、USBを指すだけで使える簡単、便利商品。1台あたり年18000円で利用できます。
商品事例③VPNルーターを設置設定
これはVPNルーターを本社等の拠点に設置し、そこの設定を自宅のノートPCやスマホに設定して、VPNでリモートアクセスする方法です。
主にヤマハルーターが良く使われるのですが、その設定方法が以下のリンクで解説されています。
PPTPとL2TP/IPsecを使用して外出先からVPN接続する
この場合、ルーターを購入してしまえば、月額コストがかからず、継続して使うのであれば低コストでVPNによるリモートアクセス環境を作る事ができます。
ただし、各PCごとに細かい設定がいるのと、大人数でアクセスすると、VPNルーター自体の処理容量を超えると、非常にアクセススピードが遅くなってしまう欠点があります。VPN接続は暗号処理をしなければいけませんので、VPNルーターにかなり負荷ががかかります。ルーター購入時にはスペックをしっかり確認して購入しましょう。
以下は、ヤマハのRTX830の商品ページの画像です。VPNスループットというのが、VPNアクセス時の速度ですね。VPN接続しない場合RTX830は2Gbit/sなのが、VPN接続すると1Gbit/sと半分になってしまいます。また、旧機種のRTX810だと、1/5の200Mbit/sまで遅くなってしまいます。このVPN接続時のスループットを良く確認しましょう!
拠点間VPNとは
複数拠点を持っている企業が、それぞれにVPNルーターを設置する使い方です。離れたオフィスでも、同じオフィスにいるかのように、別拠点のシステムにアクセスが可能になります。
事例①ヤマハルーターを使う
ルーターに固定IPを設定し、2拠点間をVPNでつないで、社内システムにアクセスする方法です。
詳細な設定はこちらから↓
IPsecを使用したVPN拠点間接続(2拠点) : Web GUI設定
事例②NTTのフレッツVPNプライオを使う
こちらはNTTの閉域網といって、色んな人が通るインターネットを経由せず、NTTの光ファイバー網の中だけをとおってアクセスするサービスで、VPNの中でも、よりセキュリティが高くなり、さらに速度も向上します。ただし、1拠点あたり月額7700円かかるのと、拠点ごとにNTTのフレッツ光の光ファイバーが必要です。ただ、ベストエフォート型ではなく、帯域優先型と言いまして、他のパケットよりも優先して通してもらえるので、高速でのアクセスが期待できます。
まとめ
今回は、技術的な話しは控えて、VPNによるリモートアクセスと、拠点間VPNについて解説させてもらいました。みなさんの会社でVPNを使う事を考えた場合、同じVPNですが、どちらを使いたいかをまず把握することが大事です。また、リモートアクセスなら、同時に使う人数や、今後もずっと使うかどうか?また、技術的な設定ができるスタッフが社内にいるか?で最適なサービスが異なってきます。
拠点間VPNも同様です。もし、社内にいない場合には、専用サービスを契約した方がいいでしょう。
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