法人でipv6(v6プラス等)にすると速度が遅くなる原因と解決策

目次
ipv6(v6プラス等のIPv4 over IPv6)によるネット接続とは
詳細はこちらにまとめてあります↓

そして、実は、ipv6対応(IPOE接続)は、個人向けのサービスなんです。なので法人での利用すると速度が遅延する可能性があります!
法人だとipv6(IPv4 over IPv6)対応の接続だと遅くなる原因
ipv6(IPOE接続)の場合、IPV6のアドレスをIPV4のカプセルでくるんで、IPV4のアドレスで通信をしているように疑似的に行うサービスになります。このIPV4のアドレスはVNE事業者で提供できる数が限られている為、他のユーザーと一緒に共有で使います。そのため、通常はIPアドレスで通信の相手先住所を特定するのですが、他のユーザーとも共有している為、それができなくなります。
そこで、「ポート」番号によって、相手先を特定して通信を行うという方法をとっています。例えるなら、住所では特定ができないので、各建物の形状を記録しておき、それで場所を特定している感じでしょうか。
このポートですが、具体的には65535を分割して、1つのプロバイダー契約に対して、240個を割り振る事になっています。
そして、このポートですが、IPV4でできているHPを1つ見るごとに1つポートを消費します(IPV6でできているgoogleやfacebook等のサイトは消費しません)。
そのため、1人の人が、HPを同時に10個見れば、10ポートを消費します。オフィス内で、スマホやタブレットでも同じように複数のブラウザのタブを増やして接続すれば、その分ポートを消費します。目安ですが、1人の人で50~80ポート位を消費すると言われています。つまり、社員が3人くらいまでは問題は発生しないのですが、PC等のタブをどれくらい開くかにもよるのですが、例えば10人以上とかになってくると、ポートが足りなくなってしまいます。
個人だと、240個で十分だったポート数が、法人で、使う人数が増えてくると、足りなくなってしまうんです。これが法人向けにはIPV6対応が向いていない理由です。
このポートが足りなくなった場合、古いポートを自動的に開放して、新しい接続ができるようにするのですが、その際に、遅延が発生します。場合によっては時間がかかりすぎて、ブラウザがアクセスできないというエラー画面を返す場合もあります。
解決策
上記のトラブルを回避するには、固定IPを契約することです。これにより、こちらの住所(IPアドレス)が特定されるため、共有のIPV4アドレスを使わなくても、通信が可能となります。ただし、プロバイダーによっては固定IPを提供していないこともありますので、プロバイダー選びが重要になってきますね。
まとめ
IPv4 over IPv6によるIPV6接続ですと、ポートで通信の相手先を特定して通信をします。この1プロバイダー契約当たり240個のポートが割り振られるのですが、これを超えて消費すると遅延が発生してしまいます。
一人当たり仮に60個だとすると、4人を超えて5人のオフィスだと、遅延が発生する事に。これが法人でIPv4 over IPv6方式によるネット接続をすると遅延が起きる理由です。これを回避する為には固定IPを契約する必要があります。現在使っているプロバイダーが対応しているかどうか、V6プラス等のIPv4 over IPv6接続をする場合には確認しておきましょう!