リモートデスクトップとは?windows10での使い方も解説!
現在も新型コロナウイルスの拡大は全国各地で続いており、リモートワークを継続している企業もまだまだ多いのではないでしょうか。
リモートワークを実施するための手段や導入方法はたくさんありますが、「リモートデスクトップ」も離れた場所から社内のパソコンを遠隔で操作できるため採用している企業が多いです。
今回はリモートデスクトップについて詳しく解説していきます。
本記事ではリモートデスクトップの具体的な設定方法や導入のメリット、デメリットについても詳しく解説しています。リモートデスクトップを導入する際にはぜひ参考にしてください。
リモートデスクトップとは
リモートデスクトップとは、離れた場所にあるパソコン(デスクトップ)を自宅のパソコンやタブレット端末などから操作するための仕組みです。
リモートデスクトップを導入すれば、自宅やカフェなどでもオフィスと同じパソコン画面上での作業が可能となります。
場所を問わずにオフィスと同様の作業が可能となるので、テレワークにおいて必須のツールといえます。
また画面共有を行って離れた場所にいるメンバーとも業務を進めることも可能です。同じ画面を共有して作業をすることによって、テレワーク時でもコミュニケーションをとりながら業務をスムーズに進めていくことができます。
リモートデスクトップの設定方法【Windows 10pro以上】
リモートデスクトップの設定作業は手順さえ覚えれば誰でもスムーズに行うことができます。ただし、windows10の場合はpro以上のプランが必要です。homeではリモートデスクトップはできません。(企業内のパソコンを設定する場合は必ずシステム管理者に確認してから作業を行いましょう)
では、手順について解説していきます。
【事前準備】ホスト側のコンピューター名を確認する(ホストPC)
事前準備としてホスト側のパソコンの「コンピューター名」「ユーザー名」「パスワード」を確認して控えておく必要があります。確認手順は下記のとおりです。
①スタートボタンを右クリック
②「設定」→「システム」→「バージョン情報」
③デバイス名を確認する
④「ユーザー名」と「パスワード」も把握しておきます。(普段パソコンにログインする際に使用しているものと同じです)
【リモートアクセスの許可】(ホストPC)
次にリモートアクセスを許可しておきます。下記の手順で進めてください。
①タスクバーの検索ボックスに「コントロールパネル」と入力してコントロールパネルを開く
②「システムとセキュリティ」を選択
③「システム」の項目の中の「リモートアクセスの許可」を選択する
④「このコンピュータへのリモート接続を許可する」→「OK」をクリックする。
※デフォルトではリモート接続を許可しない設定になっています。
【リモートアクセスの接続開始】(クライアント側のPC)
クライアント側のパソコンから接続を開始します。手順は下記のとおりです。
①スタートボタンをクリック
②「Windowsアクセサリ」の「リモートデスクトップ接続」を選択する
③「コンピューター名」を入れて接続をクリックする
④「ユーザー名」「パスワード」を入力して接続完了
以上の手順でリモートデスクトップの接続は完了します。ユーザー名やパスワードは失念しないように、安全な場所に記録しておきましょう。
リモートデスクトップのメリット
続いてリモートデスクトップのメリットについて解説します。
手元のパソコンのスペックは関係なく作業が可能
リモートデスクトップは遠隔操作するパソコンの性能が高ければスムーズに作業が可能です。仮に手元のパソコンのスペックが低かったとしても関係なしに作業が可能です。
速度が十分なインターネット回線さえあれば手元のパソコンのスペックが低くても(CPUの処理能力、OSのバージョンなど)オフィスと同じように作業ができるのは「デスクトップ」の大きなメリットです。
場所を問わずに働くことが可能
リモートデスクトップのメリットの一つとしてよく挙げられるのが、場所を問わずに働くことができるようになる点です。
従来ですと会社に出社して直接パソコンを操作するか、貸し出し用のパソコンを持ち帰って操作するしか方法しかできませんでしたが、リモートデスクトップを導入することによって自宅や外出先から社内のパソコンへアクセスできるようになり、会社にいるときと同様の作業が可能となりました。
端末、データの持ち出し作業が不要になる
リモートデスクトップの導入で端末やデータの持ち出しが不要となる点も大きなメリットです。
データの持ち出し等は情報漏えいなどのセキュリティ事故につながる恐れがありますが、その心配を解消できます。
また社内端末にアクセスしている状態なので、使用している外部の端末にはデータが残りません。リモートデスクトップの導入で高いセキュリティを保って業務を進めることができます。
導入の作業、設定も簡単に行うことができる
リモートデスクトップは上記の設定方法のとおり比較的簡単に導入することができます。
コストがかかる設備投資をやる必要がなく無料で導入できる点もメリットの一つです。より多くの機能とセキュリティが備わっているサービスを利用したい場合は有料のリモートデスクトップ(Splashtopなど)もおすすめです。
リモートデスクトップのデメリット
ここまでメリットについて解説してきましたが、リモートデスクトップにはデメリットも存在します。導入を検討する際にはメリットだけではなくデメリットの部分についても理解しておくことが重要です。
リモートデスクトップの主なデメリットは下記のとおりです。
会社のパソコンの電源をつけておく必要がある
リモートデスクトップのデメリットとして一番に挙げられるのは、会社のパソコンの電源をつけておく必要があることです。
リモートデスクトップを利用する際には、常に接続先のパソコンの電源を常につけておかなければなりません。たとえば停電などの外的な要因で万が一パソコンの電源が落ちてしまったら、リモートでの業務遂行ができなくなるからです。
このような万が一のリスクを避けるために、従業員が出社してパソコンの電源を起動できるようにしておく必要があります。
インターネット回線に大きく依存している
リモートデスクトップの動作はインターネット回線の速度に大きく依存しています。この点もデメリットの一つです。
リモートデスクトップは常にインターネット回線に接続した状態で操作を行う必要があります。自宅での回線が遅かったり、スマホのテザリングを利用している場合には動作が遅くなってしまう可能性があります。
自宅でリモートデスクトップを快適に利用するために、高速なインターネット環境を準備しておくことが有効的な対策方法になります。
セキュリティリスクが潜んでいる
セキュリティリスクが少なからず発生してしまう点もリモートデスクトップのデメリットとなります。
リモートデスクトップはインターネットを経由して社内端末にアクセスを行う仕組みになっているため、なりすましやマルウェア等のセキュリティリスクが発生してしまいます。
外部から不正なアクセスをされた場合は、社内のデータを盗まれたり個人情報や機密情報の流出といった重大なセキュリティ事故へとつながる恐れがあるので注意が必要です。
具体的なセキュリティ対策の方法についてこれから紹介していきます。
必須のリモートデスクトップのセキュリティ対策
リモートデスクトップを安全に利用するためには万全なセキュリティ対策が必須です。ここでは具体的な対策方法を5つ紹介します。
VPN接続を行う
有効なセキュリティ対策の一つは、VPN接続を必須にすることです。
リモートデスクトップで接続する際にVPNで接続すれば暗号化された通信で安全に社内パソコンにアクセスすることができます。
多要素認証の導入
2つ目に紹介するセキュリティ対策は多要素認証の導入です。
リモートデスクトップに接続する際にログインIDとパスワードは必須ですが、生体認証、SMS、認証コードなどを追加することでよりセキュリティを強固にすることが可能です。
さらに接続する際のパスワードも定期的に変更するようにしましょう。
セキュリティソフトの更新
3つ目に紹介するセキュリティ対策は、セキュリティソフトの更新をきちんと行うことです。
セキュリティソフトを適宜更新することもセキュリティを強化するために有効な方法です。
セキュリティソフトは接続元のパソコン、接続先のパソコンどちらにもインストールして常に最新の状態になるように適宜更新しましょう。
アクセス権限の管理を徹底して行う
4つ目に紹介するセキュリティ対策は、アクセス権限の管理をきちんと行うことです。
従業員の業務内容によってリモートデスクトップで利用できる範囲を事前に定めておくことで、安全なセキュリティ環境下で業務を行うことが可能です。
フリーWi-Fi、公衆無線LANは極力使用しない
最後に紹介するセキュリティ対策はフリーWi-Fi、公衆無線LANを利用しないことです。
特にカフェなどで作業するときは、フリーWi-Fiや公衆無線LANを使用しないように注意しましょう。多くの人が利用しているWi-Fiの場合、ネットワークへの侵入や通信傍受などのリスクが十分に考えられます。
外出先でリモートデスクトップへ接続する際には、持ち運びできるタイプのWi-Fi端末を必ず準備しましょう。
まとめ
今回は、リモートデスクトップについて解説しました。
リモートデスクトップを導入すれば、自宅やカフェなどでもオフィスと同じパソコン画面上での作業が可能ですし、場所を問わずに働くことが可能となります。
導入を検討する上でメリット、デメリットどちらも把握することが非常に重要です。導入の方法自体は紹介した通り比較的簡単に行えます。導入の際には、ぜひ本記事を参考にしていただけますと幸いです。
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株式会社アーデント 代表取締役。2006年にオフィス専門不動産会社アーデントを創業。その後、オフィス賃貸仲介、ワークプレイス作りに10年以上携わり、合計500社以上のオフィス移転をサポート。2018年よりクラウドPBXを中心にネットワーク、通信分野を専門に400社以上の電話、ネット環境づくりをサポート。2022年より100以上のクラウドサービスの販売を開始。
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